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作り話 〜季節巡り~拾参

「貴方様なら、喰えぬ私ですが、さっぱりと
……下さるでしょう。この世から居なくなったものへ、再会を思わなくなったあの時から
そうですから。私は、それで良いのです。
貴方様は、怖い方などではなく、綺麗な方なのですから。優しい貴方様ですから…。」

「煩い!そんな話は、聞きたくはない。
聞きたかったのはそんなことではない!
何故、お前はそうなんだ!」

怒りと何かの混ざった声で、身体を震わせながら絞りだすように話すその者は、苦しそうにも見える。きっと、それを口にしたら……のが何となくわかるから、口を噤んでしまう。
少しの間のあと、ゆっくりと話す。

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「私は、只のこのような者です。ささやかな温かな感情も、大切なものだけれど、ずっともっていたくはないのです。そんな温かな感情を幸せと呼ぶのでしょうが…。体は器にて、魂はまた……なり、……へと戻るのみですので、私という者の……のみ……へと還り、……者が必要ならば……でしょう。」

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「暫く、待て。」

あの者が静かにと言うと、目の前の景色はぼやけていく…

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          𑁍܀続く𑁍܀

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