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作り話 ~季節巡り~肆
「ヒトの狂気の様は…の比にならない。
ヒトというのは…。面倒なものだ、いっそ…」
と、鳥居の上のその者は無表情で話す。
「何もかもそれがヒトなのです。
確かに、住まう世界を違えている貴方様とは
何もかも違います。
弱く、どうしようもない部分やひどく単純に喜び合う様があるかと思えば徒党を組み企てをし、生命を殺し合いもする。惨い事も……。
しかし、その目的も、大切な誰かや何かを守る為や、反対に我欲に溺れていることも多くあります。弱く、無知で、淋しい、故に強くもあるのです。一人では生きられぬものだからこそなのです。
生命に限りがあり、弱い…だからこうして、社に参る者たちも多くございます。思いの強さに負けてしまうこともありますが、これが、ヒトにございます。」
そう言うと、その者は無表情にまたこちらを見て言う。
「お前は…………。」
聴き取れない言葉を残しわたしの前に立つ。
目を閉じてじっとしていると、景色が浮かぶ。
今までいた社とは違う社の前に倒れ込む。
目を開けると…
𑁍܀続く𑁍܀
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