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最近の記事

本日???「悔しがる男」

頭が痛い。 これは暑さのせいだ。 喉が渇いた。 暑さのせいだ。 蝉が腹を向けて死んでいる。 おそらくは、暑さのせいだろう。 蚊に刺されたところが痒い。 間違いなく暑さのせいだ。 道路を走る車のスピードが、いつもより速い気がする。 暑さのせいに違いない。 街ゆく人々が、体操座りで腕に顔を埋める人を無視して歩く。 これは暑さのせいじゃないかもしれない。 アクアリウムショップが閉業している。 これも多分——— 「暑さのせいではないですよ。」 「なんでもかんでも暑さの

    • 本日「歌う骸骨と羊飼い」

      「鬱病は嘘の病であり、それに連なる自律神経失調症といった病も勿論嘘である。全くどうして、人というものは息を吐くように嘘を吐く。人間の身体の6割が水分なら、残り3割は嘘でできているといっても言い過ぎではない。"1割余る"だって? この気にしいめ。ならば残りはナイーブだ。  ああ、そういえば、離人症も嘘だったな。"やる気がない"、そう言い換えればよろしい。また、神などは言うまでもなく嘘である。なに? "神の御業を見たことがある"? もう駄目だ。信仰に根拠を求めたな。神は信じるこ

      • 年の瀬zakki

        ↑東京喰種のイラスト集のタイトル? おはようございます。翁です。 こんな風に「翁」と名乗ってnoteを始めるのは久しぶりです。というか、その記事は消しちゃってもう無いかもしれません。 さて、普段より空言を織り重ねた末、フォロワーの方から発言の真偽を問われる立場にある俺ですが、この記事は年末の総決算であります。 つまり、大体が真実であるということです。 思えば今年は多くのことがありました。 煙草を吸い始めたり、 フラれたり、 オフ会に行ってみたり、 パスタを茹でてみたり、

        • "殺人小径"

          今日は海に行ったのですが、そこで地元の人から聞いた怪談話を紹介します。  命からがら逃げ出した先は線路の下の小さなトンネルだった。人呼んで「殺人小径」。海沿いの小さな町の噂にしては、やけに大仰な名前だと思う。  そもそも、この小径で死体が出たなんてのは聞いたことがない。家も近くにあるし、人殺しには適していないだろう。自殺だとしても意味不明だ。トンネル内は緩い傾斜になっているだけで見上げるほどの高低差はないし、壁を這う蔦は縄をかけるには心許ない。海の側なのだから、そっちで事

        本日???「悔しがる男」

          本日。〈Inst.〉

           生きる意味もないが死ぬ意味もない我が人生において、彼女は唯一、俺が意味を付与するに値する人間だった。しかし、そんなものがいつまでも在り続けるはずはなく。風邪っぴきの悪夢のようでいて、その間だけの限定品だった。  夏の或る日。顔面蒼白も顔負けな快晴の下、彼女はギロチンの刃のように落ちていった。 「またね」 もしかしたら、その台詞すら俺の妄想だったかも知れない。それももはやどうでもいいが。  彼女と初めて出会ったのは高校に入学したばかりの頃、病的なまでに白い心療内科の待

          本日。〈Inst.〉

          本日。6

           隣に座った目つきの悪い女に好意を覚えるまで、大した時間は掛からなかった。  センター街地下にある「焦熱」という名前の喫茶店では、日夜ろくでなしといった風貌の者たちが、何だか苦くて茶色い汁を啜りながら、これまた苦くて白い棒を口に加えてため息をついている。 かくいう俺も、この「焦熱」を数少ない喫煙可能な場所として日常の中においていた。  そんな日常の中の、今日。  最悪の人相をしたヒョロい女が、俺の隣の席に座った。到着したアイスコーヒーをイカれたスピードで飲み干しタバコに火

          本日。6

          「加速する魂」※ネタバレ注意※

           「加速する魂」  これは、『仮面ライダー555』第21話、アクセルフォーム初登場回のサブタイトルである。  この「加速する魂」というサブタイトルについて喋りたいと思い、筆を取った。というのも、 こういうこと。  最近YouTubeで555が配信されており、再度この作品について考えることが多くなった。今一度、自分の気持ちを整理したい。  まず、このサブタイトルの注目すべきなのは、何故「加速する『魂』」なのか、という点である。 「身体」でもなく「戦士」でもなく、ましてや「

          「加速する魂」※ネタバレ注意※

          本日。5

           声の一部が切り取られてから早1日。扁桃体が、俄かに悲鳴を上げている。 "断空" 正に。誰が言ったか、今この状況に最適な言葉だ。  こういう咄嗟に気の利いたこと言う能力が今の僕※には欠けている気がする。なんだか日毎に口下手が進行しているし、唯一できることといえばでかい声で「すみません!」「ありがとうございます!」と叫んで媚び諂うことだけである。 ※「やつがれ」と読む  しかし、ポカやらかして追い詰められた時の謝罪や決意表明だけはやたら丁寧で、急場をなんとか凌ぐ手遅れの

          本日。5

          本日。3

           去年買うだけ買って使わなかった手持ち花火は、湿気でほとんどがダメになってしまっていた。使えなかったものを捨てていくと、残ったのはゴテゴテした包装のものが何本かと、線香花火だけだった。  安っぽい火の光に照らされる後輩の顔を見る。青あざは上手く影になり、曲がりなりにも楽しそうな表情が映し出されていた。  花火なんて、と今まで冷めた気持ちでいたが、もっと早くやっておけばよかったと後悔するほどには楽しかった。  トリはやはり、線香花火である。 夏の奇跡だな、と呟くと、「今更ロ

          本日。3

          本日。2

           1杯330円(税込)のラーメンを食べた。大盛りだと、麺2倍で+80円。めちゃくちゃ安い。  どう考えても大盛りにした方がオトクだったが、俺は大盛りにしなかった。そんな気分じゃなかったし。  俺は元々、オトクメニュー群から漂う「ちょっとのプラスで満足度上がりまっせ!」みたいな雰囲気が好きじゃない。 「アホカスが。俺が食うもんは俺が決めるんだよ。第一、いくら安いからって金追加してんだからオトクとかじゃないだろ。」と思っている。  いや、全部嘘かも。だっていつもなら絶対大盛り

          本日。2

          本日。

           斜陽。 夏場でも割と厚着をする彼女がかなりの汗をかいているのは、その少ない肌面積からでも見てとれた。まるで水面が張り付いたようにじっとりと肌が濡れている。  俺たちは古着屋に来ていた。6月の初旬、もうそろそろ“アロハの季節”である。つまり、アロハシャツを買いにきた。  勿論俺が買いたくて来たのだけれど、正直、それよりも彼女がアロハシャツを着ているところを見たかった。とても似合うと思った。  案の定、彼女のアロハシャツ姿はとても似合っていた。俺が一度羽織ったものを、彼女も試

          本日。

          どうにかしてくれ(伝奇集を読みました)

           こんにちは。僕の後輩が伝奇集を読んでいたような気がして、僕もそれを見習って伝奇集を読む事にしました(勿論、当の後輩からは「読書家ぶっていて滑稽ですね。」と窘められました)。  それでなんとか読み終えたのですが、非常に難解な作品でした。後輩はよくこんなの読んでたな。いつもならネットに転がってる読書家さんたちのブログをいくつか読んで「へ〜」となって終わるところなのですが、それではあまりにもったいない作品なので、書評を……いや、そんな高等な物ではなく、せいぜい読書感想文程度を物

          どうにかしてくれ(伝奇集を読みました)

          翁の欲しい物リストを大公開!!!

          ・すごいものを素直に認めることのできる、純粋な心 ・ハルペー(不死殺しの伝説を持つ剣)

          翁の欲しい物リストを大公開!!!

          海に行ったよレポ

          「海に行こう」  何の前触れもなくそう言うと、目の前の後輩は苦虫を噛み潰し、さらには飲み込んでしまったような顔をした。 「突然どうしたんですか。いつもは拗らせて『我々の青春とは、仄暗いものであるべき』なんて言っているのに、とうとうその逆張りも180度回ってしまいましたか。あ、先に断っておきますけど、もし万が一海に行ったとしても、麦わら帽子に白いワンピースなんて着るわけないですからね。いくら私が貴方の後輩とはいえ。」  後輩はよほど海に行きたくないのか、いつにも増して僕の

          海に行ったよレポ

          後輩からの手紙

          高校生の時に後輩からもらった手紙が見つかったので、久しぶりに読みました。 拝啓  木枯らしが吹き荒びより一層の寒さを感じる今日この頃、先輩はいかがお過ごしでしょうか。 日頃からぼんやりとした感情のまま世の中を腐している貴方のことだから、どうせ自分が不幸だと勘違いしつつも元気にやっているのでしょう。  さて、この度私が筆を取ったのは、この間のお返事を書くためであります。率直に言って、先輩の気持ちに答えることはできません。 しかし、今回のこの件に限り、先輩に落ち度は全くないと

          後輩からの手紙

          そういうこともあるよね

          想いを綴るということは、悲喜交々の人の世において、快不快のどちらの動機からもあり得ることである。俺はこの文章を日々の不快を解消せんとして綴っているのであるが、三大欲求が己の身を蝕み始めている今日この頃、三大欲求とは、人間が獣である証に他ならないと思い始めた。机に肘をつき、拳で重い頭を支えて、まるで理知的な人間かのように振る舞うものの、その実、欲望渦巻く脳漿に浸されたプールのような頭では、人間的な活動を営むこともままならない。 ふと、頭の中に景色が浮かび上がる。 そこは、皆が

          そういうこともあるよね