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学者の猫として過ごした3年間~序章~

わたしには3年間付き合った学者の彼氏がいた。

彼は博士課程2年生で、日本トップレベルの大学の学部、修士を経て、その分野において尊厳のある先生の元で研究をしていた。

お付き合いを始めたのは彼が修士1年の時、指導教官の東京異動をきっかけに、彼も東京へ来た。その時にマッチングアプリで知り合った。

中高男子校でずっと理系まっしぐらの彼は、女性と絡むこともあまりなかったみたいで、もちろんわたしと初めて会った時もかなり緊張していて、何を話せばいいか分からないと顔に書いてあった。
緊張してるんですか?とストレートに聞いたら、「はい」とこれもまたストレート答えて(当たり前か笑)、なんだか可愛くて興味を持ったのを覚えている。

それから何回かデートをしてお付き合いがスタートしたが、数か月前に3年目の記念日を目前に別れてしまった。

どんな3年間だった?なぜ別れた?一言でまとめるのは難しく、どの言葉をとっても説明し難い、複雑な3年間だったと思う。そんな3年間を振り返っていこうと思う。

今言えることは、わたしは猫だった。良くも悪くも、猫として彼のそばにいた気がする。飼い主がいなくなった今、野良猫になったのか、人間に戻ったのか、それはこれからのお楽しみ。

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