良質な失敗と行動

こんにちは、起業家の笈沼(おいぬま)です。

起業して五年、たくさん失敗してきたけど、失敗には質の良いものと悪いものがある。振り返ってそう思う。

大きな痛手があった失敗がすべて悪い失敗だったかというと、そうでもない。「あんな失敗二度とするもんか」と常に自戒させてくれる、困難があっても自分を奮起させてくれる失敗は、良い失敗。忘れたいのに忘れさせてくれない失敗。「あのおかげで今がある」「あの時と比べたら」と思える失敗。それはいつか笑い話に変わる。そのいうもの。

思考と行動をし尽くした結果の失敗も良質だ。リスクを承知で挑戦をした。だからこそ、これでもかとリスクシナリオを洗い出した。行動によってリスクを潰すか、減らした。それでも起こった失敗ならすがすがしい。学びしか残さない。

良質な失敗は、挑戦の成功確率を高めてくれる。リスクへの不安を高めて自分を保守的にするかと思いきやそんなことはない。「リスクは自らコントロールするもの」と強く思わせてくれるし、コントロールする術を教えてくれる。だから、博打ではない良質な挑戦ができるようになる。

一方で「負けぐせ」という言葉がある。

負けることは悪くない。ただ、負けから学んで思考と行動を修正し、何度かの負けのあとに勝ったという経験がない状態は、悪い。学びのない負けを繰り返しているのが「負けぐせ」がついてる状態。

今はソーシャルメディアのおかげで小さな失敗を回避するためのコツを知ることや、経験がある人からノウハウを聞くことは格段に容易になった。でも、情報収集ばかりで頭でっかちになり行動した気になって終わっているケースも少なくない。いいか。それは、何もしていない。失敗も成功もしていない。ただ「知っている」に過ぎない。まして、当事者でもアカデミックな視点があるわけでもなく他人の失敗を評論していたとしたら、気をつけないといけない。それはあなたの失敗ではない。他人の失敗だ。

失敗は学びを与えてくれる。ただ、自らの行動があってこそ、学びは生きたものになる。

また、書きます。では。

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