宝くじが当たったら?の質問で解る、あなたの組織の戦闘力
私は小学生の時からこんな質問を大人に投げかけてきました。
「もし、宝くじが当たったら仕事辞める?」
なぜそんなことをしてきたかというと、自分の父親に同じ問いかけをしたときの返しがすごく気に入っていて、世の中の大人も同じように答えるのか、またはもっと私が気に入る答えが帰ってくるのか、試したかったからです。
なんでそんなに大変なのに働くの?
小学4年生だった私は両親と3つ歳上の兄の4人家族。
父の仕事はいわゆるコンピュータ関連。
工場の在庫管理やスーパーなどで使われるレジ(POSシステム)などの
ソフトウェア開発を行っていました。
三十半ばで会社の友人と2人で独立し開業した、従業員15名程度の小さな会社。
父はその会社の社長でした。
忙しい時には、毎日25時過ぎに帰宅し、翌朝8時にはまた車で出かける。
土日も休みはなく毎日仕事で大変そうに見えてみいました。
一度私は聞いたことがあります。
「なんでそんなに大変なのに働くの?辛くないの?」
父はこう答えました。
「大変じゃないしつらくないよ。家族のために働けて楽しいし、今度こんな新規事業を考えているんだ」
家族のために働くから疲れていても辛くない?
正直私には意味がわかりませんでした。
宝くじが当たったら何をする?
ある、週末の朝でした。私は、ぼんやりテレビを眺めながら、朝食のホットケーキが焼き上がるのを待っていました。
そんなときにテレビで「億万長者が○○人生まれる!」と言った感じの宝くじのCMが流れていました。
「億万長者かぁ〜すごい金持ちなんだろうなぁ」
そんな風にぼんやり考えていると、兄が一言言いました。
「宝くじ当たったらどうする?」
どこの家庭でもある、ごく普通の日常の風景。
私と母と兄は、「あれが欲しい」「あんな料理を食べてみたい」「あんな国に行ってみたい」と言った話でもちきりでした。
兄は父にも聞きました。
兄「お父さんは宝くじで当たったらどうするの?」
父「宝くじ?そんなの決まってるよ。新規事業に投資する」
この答えに驚いて兄が聞きました。
兄「え?働くの?仕事やめないの?億万長者だよ!」
笑いながら父は、こう答えました。
父「辞めるわけ無いでしょ。お金のために働いてるんじゃない。世の中を良くするために働いてるんだから」
宝くじ当たったら仕事辞める?
その日から私は、いろいろな大人に同じ質問をし続けました。
「宝くじが当たったら仕事辞める?」
親戚のおじさん、学校の先生、そして病院の先生にも。
みんなの答えはいつも一緒
「そりゃあ仕事は辞めるよ」
そんな答えばかりでした。
もちろん、全ての大人達が本気で答えてくれていたわけではないと思います。子供のくだらない質問に、適当に答えた方も多かったのだろうと今は想像が付きます。
でも大人の答えを正直に受け取った少年時代の私は、子供ながらにショックでした。
「仕事ってお金稼ぎのためにやるものなのかな?だからみんな宝くじが当たったらやめちゃうのかな?」
そんな風に考えていました。
一方で大人が「宝くじが当たったら仕事を辞める」と言うのを聞くたびに父の答えを思い出し誇らしい気持ちになりました。
そして、自分は「大人になったら父のような答えを返せる大人になろう」そう決めました。
今でもたまに聞いている「宝くじが当たったら?」
実はこの「宝くじが当たったら仕事辞める?」と言う質問は大人になり、社会人になってからも40代以上の上司をターゲットに続けていました。
新卒で入社した国家公務員時代も、
その後転職したリクルートでも、ベンチャーでも今の会社でも。
それぞれでどんな答えが帰って来たかは差し控えますが。一つ解った事があります。
40代以上の方にこの質問をして前向きな答え(仕事を辞めるのではなく、新しい挑戦をすると言った答え)が帰ってくる組織は、人を育てようとする組織だったと言えると思います。
あなたの答えは?
ここまで読んでいただきありがとうございます。
今日は少し感傷に浸りながら、子供の頃から私が大人のやる気を図るためにしてきた質問について書いてみました。
「宝くじが当たったら仕事辞めますか?」
今のあなたならなんて答えますか?
あなたの周りの40代以上の方はなんて答えるでしょう?
もしよかったら今度聞いてみてください。
どんな答えが帰ってくるか私はすごく気になります。
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