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【人事の本音】カジュアル面談って必要ですか!?

最近増えている、ファーストアクション!

いたるところでグレーゾーンになっているのが、カジュアル面談。
面談だから気軽に何でも質問してくださいといいながら、退出するときには「後日、今日の結果についてご連絡いたします」といっている。

会わなきゃわからないのはよく分かるけど、企業のエゴじゃないかという疑問が湧いてきました。
skype、zoom、FaceTimeなど、これだけインフラが出来上がっているのに、来社して面談をする意味があるのだろうか?
時間とコストが見合っていないのかと感じたのは、転職相談に来た20代後半のエンジニアの男性がきっかけになった。

会社を理解してもらいたいからという理由で、カジュアル面談ということだったけど、実は選考要素が満載だったことに、疑問を持って彼は相談に来ました。

「面談はお互いに情報交換をして、より深く理解することだと思っていましたが、選考要素が多く、普通の面接と何も変わらなかった。これって、人事が書類で気になったけど、次点だから呼んで判断をすることなんですな?」と怒り気味に相談が始まった。

面接、面談をきちんと理解していない人事が9割

オフィスに来てもらうことは、時間もお金も候補者が使ってくるわけですから、何度も来てもらうというのは選考に対するイメージがあまり良くなくなってしまいます。

カジュアル面談ということであれば、ざっくばらんにいろいろな話をする機会であり、お互いに理解度を深めるために呼ぶことが本来ではありますが、履歴書と職務経歴書をもらわないから面談という認識の人事が多すぎます。

大抵の企業の人事採用担当者には、採用決定権がないわけですから、人事面接がOKなら、現場、現場マネージャー、役員とステップを踏むのがほとんどです。

人事マネージャーとしても、給与レンジや社内の◯◯さんレベルと判断をすることが目一杯であり、採用するかしないかは現場マネージャー次第というのが通常です。

それであれば、選考をしながらジャッジを早めて、候補者を口説く時間があってもいいのではないだろうか。
カジュアル面談という建前を使わずに、会社説明30分+面接60分ぐらいとしたりしたほうがまだ、候補者としても選考の意識が強くなるでしょう。

面談という建前で言ってみたら面接だったということは、印象を悪くしていることに全く気づいていない。
面談が終わる際に、「今日の結果については後日お知らせをいたします」というフレーズはでてきません。

カジュアル面談という言葉のマジック

「カジュアル面談」という言葉ですが、これは人事が考え抜いた言葉ではないかと感じることが多々あります。
選考という言葉を使うと身構えてしまい、お互いにいいところを見せるため、雇用のミスマッチが起きてしまう原因と言われてきました。

面接でその人のスキルや人間性を見抜けることはできませんし、優秀な人材、有能な人材、即戦力候補の人材を見分けることができるわけではありません。

現在の法律上、雇ってしまったら解雇をしづらいというのが現状です。
労働者が優位になっているので、解雇事由に該当するか、就業規則に抵触するなど、重大な過失がない限り、解雇をすることが難しいんです。

離職率の定義も曖昧ですし、採用条件も曖昧、経験と勘で採用している企業が9割以上あるので、雇用のミスマッチが起き、退職者を排出しすぎるとブラック企業とすぐにレッテルを貼られてしまう、しがないご時世です。

そこでひねり出したフレーズが「カジュアル面談」ということではないだろうか。
日本人は本音と建前を平気で使い分ける。
SNSも表ではキャラをつくり、裏では鍵垢にしていいたい放題だったりしますから。

カジュアル面談という言葉を駆使して、会ってみないとわからない。
選考という言葉を使わないのは、正規の選考ではありませんよって見せかけておいて、実は選考をしているというパターン。

これでは転職者の掲示板などで噂が立ってもしょうがありません。
炎上までは生きませんが、ブラックリストには入ってしまうでしょう。

これからの採用について

一言で言えば、試用期間でしっかり判断をするようにしたらいいだけです。
上長やチームメイトからの360度評価をした上で、正式に採用するかしないかということを判断すればいいだけではないでしょうか。

いきなり正社員として採用するのではなく、試用期間中は契約社員として、正社員同様の待遇を保証して、正社員になった際はその期間を算入することにしておけば問題はないのではないでしょうか。

もしくは正社員の採用ではなく、契約社員からスタート、人事評価において基準ラインをクリアできれば正社員として採用をする。
基準点に満たない場合は、契約社員として延長するか、雇い止めにするかという選択をすればいいだけ。

なぜ、こういうことをやりたがらないかというと、補助金や助成金の兼ね合いがあり、それをもらうためには自主的に退職をしてもらうしかありません。
そのため、追い出し部屋が作られたといっても過言ではありません。
リストラとなると解雇ですから補助金や助成金がもらえなくなるので、それを避けたいために、あえて飼い殺しにして自主的にやめてもらう。

そういうシステムがあるからこそ、企業は自主退職に追い込んでいくことになります。

パワハラ、ブラック企業と言われることも恐れていますし、カジュアル面談という選考を長期間繰り返していると応募者の中、転職市場では当たり前の事実になってしまいます。

SNSやネット掲示板への書き込みも見受けられるようになると、真偽を確かめる事なく信じる人が増えています。
それはもったいないので、正攻法で採用活動をしていくようにしてほしいものです。


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