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僕が中国旅行にハマった日

僕は中国旅行が好きだ。

大学のサークルで仲良くなった中国人の友達の家に遊びに行ったあの日から中国に興味を持った僕は、中国語や文化を独学で勉強し、長期休暇でよく中国に旅行に行くようになった。

これまで上海、武漢、長沙など多くの街に旅行に行った。
(見出し画像は長沙の橘子洲で撮った青年毛沢東の像)
これらの旅のことは後々書くことにして、今回は自分が中国を好きになったあの日、あの旅行のことについて書いていきたい。


大学1年生の夏休み、中国人の友達の家がある重慶市に友人と一緒に4泊5日の旅行に行った。初めての中国旅行だった。

浪人時代に三国志の漫画を読んでから中国に少しばかりの興味を持っていた僕は、三国時代の蜀の一部であった重慶市を旅行できることへの興奮と、その一方で第二次世界大戦時に日本軍が空襲を行った場所であった重慶に日本人の僕が行くことへの不安があった。
結果的には、旅行中に不安を感じることなんて全くなかったけど。

まず夜景がきれいだった。もう圧巻だった。左右の斜面に聳え立つライトアップされた高層ビル群の間を流れる長江を進む船の上で、友達と重慶ビールで乾杯する。人生で初めてビールを飲んで爽快な気分になれた瞬間だった(二十歳になって2か月経った頃)。

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千と千尋の神隠しの舞台に似ているといわれる洪崖洞。陸からでも無料で見ることができる。

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街の中心部から少し離れた、全然人が入っていないナイトプールを伝うロープウェイから見る景色は、薄暗い空とナイトプールを優しく照らす暖色のライト、人の声が全く無く、ただ水しぶきの音だけが聞こえてくるプールが、ゴーストタウンならぬゴーストプールのような奇妙な雰囲気を醸し出していた。

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中国の雄大な自然と歴史と文化もたくさん感じることができた。
市内の中心を流れる長江。市内に長江を跨ぐ全長1kmを超える橋が何本もあった。

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中国の伝統芸能で、顔のお面を瞬時に変えながら踊る変面の劇。その技術は国家機密であるらしい。

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麻雀を楽しむ市民を街でたくさん見た。

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初めての火鍋。日本では味わえないレベルの唐辛子を浮かべた辛い鍋の出汁に肉や牛の内臓、豚の脳みそを入れて、特性のタレにつけて食べた。具材の見た目のインパクトは強烈だったが、激辛のおかげで具材の独特な匂いが消えて、意外とすんなり食べることができた。

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もちろん日本人の多くが期待しているようなthe中国って感じの体験もした。
象の着ぐるみの手の内側から人間の手が出ていたり、

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動物園の爬虫類の紹介の写真に交尾の写真が使われていたり、

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ロープウェイのゴンドラの安全バーがずっと手で押さえないといけないものだったり、

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ショッピングモールの通路で子供がうんこしていたり、挙げればきりがないほどたくさんあった。


そんなこんなで僕はとても充実した4泊5日の旅行を過ごした。

近くて遠い国といわれる中国。

日本にいると、街には至るところに中華料理の店があって、中華料理を食べるだけで何となく中国の文化に触れてるような気持ちになれる。

でも実際に中国に行って、中国語しか通用しない店の中で、唐辛子が大量に入った料理を、汗をかきながら、常温の水でヒリヒリする口を癒しながら食べる中華料理は、日本で食べる中華料理とは全然違って、僕の腹だけでなく、心にも満腹感と充実感を与えてくれた。

やっぱり中国は中国でしか感じれないことを実感した。

当たり前のことだけど。

僕は帰国してすぐもう一度重慶に、中国に行きたくなった。

近所の中華料理屋や横浜中華街では全然満足できなかった。

韓国の文化やK-POPを好きな女の子が、新大久保や原宿では全く物足りなさを感じてソウルにプサンに行きたくなるような感覚なのだろうか。

携帯をいじりながら接客をするような、たまに見かける中国人の適当さや、卓を囲んで友達と盛り上がる中国人の熱気、人間とのつながりで満ち溢れた温かい雰囲気はやはり日本では感じることができない。


重慶に旅行に行ってから半年後の春休み、僕はまた友人を連れて中国に旅行に出かけた。

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