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お前って、まだそこにいたの?

東京に住んでいる幼なじみから久々に連絡が来た。連絡なんて普段しないし、会うのもお盆か大晦日くらいなので急に何事かと思った。


幼なじみ「いま、○○○のことを思い出して爆笑してる」

僕は返答に困った。

何故なら○○○というのは障害者の方のことだからだ。この障害者の方は僕と幼なじみが中学生だった頃、地元の駅によく現れていた方だ。
駅のホームをステージに見立てて対岸のホームの人に向けてダンスを踊ったり、電車で座っている友達の膝の上に間違って座ってたりしていた方だ。

なんで爆笑できるんだろうか。
30歳にもなって、
人の親にもなって、
そこの発想にたどり着いてたらまずいんじゃないの?確かに中学生の頃の僕たちにとっては一大事だったかもしれないけど。

僕はなんて返信していいかわからなかったので数時間おいて返信した。

僕「急に?」

これが精一杯の返信だ。
すぐ返信が来た。

幼なじみ「急に」
幼なじみ「△△(同級生)とインスタで電話してたら思い出した。」

僕「なるほど」


僕は思った。
こいつには普通に説教したほうがいいんじゃないかなって。

でもしなかった。
説教するが面倒くさいのもあるし、なんか伝わらない気がしたからだ。お互い妻子がいる年齢や環境で、ここまで考えが違ったら無理だと思った。


人間と人間の関わりって数学の直線みたいだと思った。

直線と直線


2つの直線は平行でない限り、必ずどこかの点で交わるけど、その交点以降で再び交わることは絶対にない。

それと一緒で人生の中で出会う人ってどこかのタイミングで最接近し、仲良くなり・同じ空間や環境を過ごし・感性を共有するけど、それ以降は交わることはないなって思う。


だからこそ思ってしまった。

お前って、まだそこにいたの?


って。



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