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企業内起業の挑戦者たちへ

7月17日に、世の中ではいわゆる「夜活」と呼ばれる、勤務終業後の時間を活用したイベントがありました。これは、7月23日付でJR東日本からプレスリリースされている「新事業創造プログラム「ON1000」は新たなステージへ!~JR 東日本グループから社会に大きな価値をもたらす新規事業創出を目指します~」に関するイベントです。その中で、JR東日本グループで起業を志す皆さんに対し、私が起業に至った問題意識や、起業してみてどうだったのか、その楽しさだけでなく苦しみや悩みなども含めて、40分程度講演を行いました。参加者数は、オフライン・オンライン合わせて300名超とのことで、大変盛況でした!

起業を志す皆さんゆえ、真剣ですね!
メモるほどの内容ではなく、あなたのマインドが全てです、と説いているだけですが(^_^;)

この日は、いつも様々な企業で私がお話している、DXを中心とした講演と異なり、起業そのものにターゲットに置いた講演でした。ピッチイベントで起業に至る問題意識をかいつまんでお話することはありますが、あくまで自社の技術やサービスをプレゼンするためのストーリーとして用いるので、起業のお話は脇役として登場するだけです。このため、起業自体を主役に話すことは、私にとって今回が初めてのことでした。

お話しした内容は、CalTaの概要と起業の経緯、苦しかった起業時のこと、起業において大切なこと、やってはいけないこと、皆さんへのエール、というものです。参考までに、この場で一部スライドをご紹介。

起業時は悲惨でした (T_T) 実は、開発も大変な難産でした・・・
目に留まった本を片っ端から読み漁りました。これは、ほんの一部です。
様々な人たちの助けをもらい、多系統の技術者が集まりました!
どこにでも行きます!様々なところと事業共創します!前進あるのみ!
企業内起業で大切なことです。当たり前と言えば当たり前ですが・・・

改めて起業のことを、ここでざっと振り返ると、起業する前からの私の心境や、周りで起きたことは以下の通りです。(私の場合、途中までは一企業のカイゼン活動として取り組んでおり、言われるまで起業という道があることに思い至らなかったので、お恥ずかしい限りですが(^^;))

①自分が携わる仕事について、世の中が変わっていく、人が減っていくのに、同じやり方を続けていっては未来がない、変えなければと思っていた。
②その模索の最中、スタートアップのプログラムで出会った技術を見て、これを使ってやり方を変えたいと思った。
③その技術を活用して、具体的に働き方を変えられるデジタルツインソフトウェアを、現CTOのTさん、COOのIさんと起案した。(これがTRANCITYです!)
④その動きを見たCVC(JR東日本スタートアップ株式会社)のS社長から「これ、世の中みんなの役に立つから、起業してみない?」と言われた。
⑤面白そうなので「ハイか、イエスか、喜んで」二つ返事で受けて立った。リスクはたくさんあるんでしょうけど、それをくどくど考えて思い悩むよりも、面白そうだという気持ちが前に立ち、やってみようと考えた。
⑥起業にあたり、何をする会社で、そのビジネスはなぜ必要なのか、或いは事業計画から、企業名やロゴ決めから、メンバー選定から、毎日明けても暮れても考えて、資料をつくり説明し、大企業の「承認の階段」を一つずつ上がっていった。
⑦そうしたら、会社ができた!ここで一瞬、達成感を味わった。
⑧しかし会社ができた一方で、〇〇ができていない、✕✕もない、お前大丈夫か?と言われるなど課題は山積、トラップのありそうな甘い言葉や、未曾有の厳しい言葉を受けながら、毎日ずっと明けても暮れても行動した。
⑨懸命に行動していると、人に助けられ、自分で気づくこともあり、仲間が集まり、仕事が集まった。
⑩軌道に乗り出し、何とか現在に至るが、会社ができた!というような節目もなく(あるわけない)、とにかく走り続け、課題の山と戦う毎日。

まぁこんな感じなんですが、もう一度マニュアル的に再現しろと言われると、全く再現性はないでしょう。同じことが起きるわけでもなく、同じことが起きたとしても、同じ選択をするのか分かりません。いずれにせよ、もっと社会を変えていきたいと思って一生懸命に行動する、或いは本を読み漁り、偉人のアドバイスを受け、自主自立して行動すると、賛同してくれる仲間がいて何とかなったのが、これまでの道です。そう考えると、結局はひたすらに一生懸命であること、つまりマインドがすべてだと、講演でも聴講する皆さんに申し上げた次第です。

起業すると大変な毎日が待っていますが、少なくとも起業して一番よかったことは、課題に挑戦する毎日が楽しく、大企業の一社員であるときよりも、自分は生きている、自分が何かを社会に産み出している、自分が社会の役に立っているという実感があることは、間違いありません。もともと、働いていたのがJR東日本だったので、同様の実感は少なからずありましたが、それとは比べものになりません。

終わってから、講演の感想が届きました。
「とにかく熱くなりました!!!ありがとうございます!!!」「起業に向けたマインドの大切さを感じられた」「起業意識が高まった」
などたくさんの感想を頂き、ありがとうございました。私の性格的に(笑)、相当突っ込み攻勢で講演しましたが、本当の生の話をもっと伝えたいと思いながらも、大人にならざるを得ない部分もたくさんありましたので、さらに話をお聞きになりたい場合などご興味があれば、CalTaオフィスに足を運んで下さるよう、よろしくお願いいたします!

事務局の皆さんと講演終了後に。打ち上げありがとうございました!
右後方の窓が明るく昼間みたいですが、実際には夜遅く、23時くらいです(^_^;)
一緒に打ち上げした事務局にも熱が伝わったようで、何よりです!

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