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CalTaとTRANCITYのロゴマークがリファインされました!(前編)

予め申し上げておくと、ロゴ自体は大きく変わらないので、デザインにこだわるCalTaの自己満足かもしれませんが、ブランドイメージはとても大切なので、こうした細かいことも一生懸命やってます、というお話です(^_^;)

まず、いまさらながら、約3年前に会社を作る時、企業名を決めたことを思い出してお話をしたいと思います。実は一緒にTRANCITYというプロダクト名も決めてしまいましたが、それも後述します。少し長くなりますがお付き合い下さい。

企業名やプロダクト名といった、名前を決めるのは大変なことです。産み出す人の想いや、成長して社会で立派に活躍するために込める気持ちもあり、それゆえ誰かに一任というわけにもいきません。生まれた子供の名前を決めることと似た感覚もありますが、企業名やプロダクト名を決める際には、商標上の問題すなわち知的財産権にも絡む問題があり、他と同じ名前を避けたほうがよいことになります。だから「お名前ランキング」なんて何の役にも立ちません。
つまり「名は体を表す」の言葉通り分かりやすいものであり、できるだけ唯一無二の名前にしないといけません。加えて長い名前にすると略称ができて略称でしか呼ばれず、本当の名前がきちんと認識されない・・・など、ここまで書けば、どれだけ大変なのかは、やったことがない方でも想像できると思います。

さて2021年7月にCalTaを立ち上げるとき、私は仲間と、この大変な問題に直面しました。会社を立ち上げるためには、具体的に何をするのか、その事業計画をどうするのか、どんな理念の会社にするのか、といった「会社の具体」を決めないといけないのは当然ですが、一方でそのイメージを一言で表す企業名を決めるということも、しっかりやらないといけません。
我々の場合「会社の具体」の話は、大企業発スタートアップ企業らしく?何度もミーティングして詰めていったのですが、一方で企業名についてはなかなか決まりませんでした。デジタルとかDXを直接使う名前も考えましたが、ある意味それ自体は大局的に見ればツールですから、想いを込めるのはよいとして、永きにわたり使う企業名にしていいのか?というところも論点でした。企業名検討の前半戦は、皆で集まってブレストすることもありましたが、なんというか十人十色で意見がまとまらないため、後半戦は私とCTOの二人で企業名ブレストを繰り返しました。LINEでやりとりし、作っては改編し、また新しく作ったり・・・考えた企業名とロゴの数は優に100を超えます。名前だけならば200を超えるでしょう。それを自分たちの想いで厳選し、20個くらいにして「名付け親になってください」と悩んで人(出資者や経営者など)に聞いても「自分で決めなさい」「私には決められないよ」「そういうのはセンスのいい奴に聞いてくれ」「コピーライターにでも聞けば」という、つれない答えが返ってきます。そりゃそうだよな・・・
強引に選んでもらうこともありましたが、お互い気分のよい決め方ではないので、それもやめました。

なかなかどうして、しっくりくる企業名が決まらないと半分腐って悩んでいたある休日、CalTaのCTOである群馬県高崎市在住のTさんが、自宅でお子さんとともに、群馬県で有名な上毛かるたをして遊んでいました。お昼過ぎだったでしょうか、TさんからLINEが来ました。「高津さん、かるたってどうですか?」・・・これが企業名を決めるきっかけとなりました。
かるたって、日本ぽいし、めくっていく遊びだから、日本らしいものを作って、どんどんめくって変えていこう、そんな妄想が膨らみました。短いし何となく語呂もいいので、ちょっと深堀りしてみようかと、その日のうちにまずロゴを作ってみました。
あまり知られていませんが、かるたはもともとポルトガル語で、英語表記だとCARTAです。もちろんすでに使われています。しかし我々の企業名はCalTaです。これは、かるたという響きに、DX要素を染み込ませたからです。何をする会社?を表すために、physiCal(現実空間)とdigiTal(仮想空間)の各単語の一部を取って、CalとTaで構成する企業名にしました。ではなぜCalとTalではないのかと言えば、こんどは、かるたという呼び名にしたかったからです。一つだけ課題があり、英語でCalTaは「キャルタ」と発音しますので、どうするか・・・今度は妻や子供、友達を使ってヒアリングしたところ、日本人はほぼ100%「かるた」と読んでくれることが分かりましたので、割り切りました。このため海外プレゼンで企業説明する際は「pronunciation : káruta」と注記が入ることも。(^_^;)

これが上毛かるたです。

ところで、この時に企業名で候補にあって、捨てがたかったのがTRANCITYです。これはtransit、transportation、transformなどの"trans"の語源であるラテン語"trāns" (〜の先へ, 〜を越えて, 〜を通り過ぎて)と、街のcityをくっつけた造語です。街(インフラ)をその先へ、ということです。トランスシティだと言いにくいのでトランシティ、となっています。TRANCITYはプロダクト名としてCalTaよりイメージしやすいとの考えも背景にあり、こちらをデジタルツインソフトウェアの名称にしました。後で知りましたが、"trans"は、その次も"s"から続く場合には、"tran" となるそうで、日本語的には"s"と"c"はどちらも「シ」のため、日本語から発想するとトランシティでよかったのでしょうね、これは結果論ですが(^_^;)

さて、こんな思いで「なんか行けそう!ワクワクする!」となったので、次は企業名のロゴ作りになりました。まずTさんが、上毛かるたの形をしたC(physiCal)とT(digiTal)のカードを2枚、描いてきました。私らしく?初見で申し上げたことは「もっともっとワクワクするものを頼む」でしたかね(笑)
困ったCTOはどうしたかと言えば、全く新しいデザインに変えたりまとめることはしませんで、何故かもう一枚裏返ったカードを出してきました。これを見た私は「なんだこれ?」と言いましたが、LINEですぐに「えーと、隠しカード」とTさんが答えました。
ここからさらに私の妄想が広がりました。「CalTaのマークには、現実空間のカードとデジタル空間のカードがあり、隠しカードもある。CalTaは現実空間と仮想空間の橋渡しをするだけでなく、この隠しカードをお客さまと一緒にめくって、新たな価値を創造していきましょう!という願いを込めたマークである」と、自分で言うのも何ですが、よく考えるねぇ(笑)という、マークの由来ができました。ここからは、パワポでカチカチと位置を調整して、CよりTが上な感じを出すとともに、由来がまとまっている以上、CやTのカードと異なる隠しカードは敢えて斜めに配置する、といった小手先の工夫をしました。カラーはもともと青か赤だと考えていて、ビジネスに情熱を込めようとの想いで、赤にしました。
一方で「CalTa」のフォントをどうするか。これまた難しい議論ですが、結論からいうと、たくさんのフォントでCalTaを書いて、それを並べてぼーっと見る、というやり方をしました。その結果わかったのは、活字体のaよりもブロック体のaすなわち「マルに縦棒のa」のほうが視認性がよく、マッチすることが分かりました。さらに、ブロック体のaを用いる結果、最初のCも縦長ではなく、できるだけコロコロしたCにすることにしました。この考え方をもとに、デザインセンスのあるTさんがゴシック体のオリジナルフォントを編み出し、CalTaのロゴが出来上がりました。
ここまで理屈も込めて作ったこともあり、株主や経営者の皆さまにもご賛同頂きまして、CalTaの企業ロゴが決まりました。
あとから見ても、素敵なロゴだと思っていますが、いや~大変だったんですよ!

出来上がった会社ロゴです。


TRANCITYについては、イメージしやすいので、プロダクト名を決めてからのロゴマーク検討は比較的容易に進められました。最初はビルの街並みあたりから検討していたのですが、インフラ管理を変えるために地図基盤で動くものだから、もっと大きなスケールで行こう、相手にするのは地球(惑星)だろうと、その前にロゴを乗せて、惑星とロゴに、デジタル感や、宇宙的な感じを与え、それを整えて作りました。TRANCITYの基調色は、その後構造物や自然地形の寸法計測でも使いたかったので、自然界にない色にすることにしました。この結果、蛍光色調で鮮やかかつ強烈なイメージを持つネオンカラーを使うことにし、今や関係者間でTRANCITY blueと呼ばれるネオンカラーの青色にしました。

出来上がったデジタルツインソフトウェアのロゴです。

こうして、最初のCalTaとTRANCITYのロゴマークが出来上がりました。
これだけで紙面を相当食いましたので、リファインそのものについては後編に回します。
今回は字が多くてすみませんが、お読みいただきありがとうございましたm(_ _)m

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