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#小説
短編小説|我慢を止めよう
食べたいものを食べたいときに片っ端から食べた。嫌いな奴には嫌いと面と向かって言ってやった。便意に苛まれたら、どこであろうとその場で解き放った。今までの私は我慢をしすぎていたらしいので、医者から言われた通りに我慢を止めた。
ところが、何もいいことが無い。体重は増える一方で、職場では孤立し、満員電車で排泄したら警察沙汰になった。
医者に文句を言うと、程度を知らんのか、と呆れられた。程度がわか
短編小説|スーパーニャン
猫が飛んでいる。スーパーマンみたいな体勢ですいすいと夜空を漂っている。月明かりに照らされるその姿を、帰り道で立ち止まる私はじっと見上げてしまう。春になるとおかしな人が増えると言うけど、人だけじゃないのかもしれない。それとも私がおかしくなってしまったのかな。
視線に気付くと、猫はこちらにやってきた。着地して、私の足にすりすりと体を寄せる。スーパーニャンのくせに、こうしていればただのかわいい猫。