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【教育】イマージョン教育の可能性

みなさんはイマージョン教育って言葉を聞いたことはありますか?
Shin(2018)によると、イマージョン教育は、言語や内容を教える手段として目標言語(習得しようとしている言語)を使う教育、としています。わかりやすく言うと、日本人が英語を使用して、英語を学んだり、社会や算数を学んだりするのです(厳密にいうと、目標言語を話す比率によって呼称は変わります)。

私は2度アメリカで補助教員をした経験があり、その内の1つが日本語補助教員の経験でした。今回はそれを踏まえてイマージョン教育のメリットを書いていこうと思います

目標言語に触れる機会が非常に多くバイリンガルになれる

日本語と英語の2言語の習得を目指す学校で補助教員をしていたのですが、みんな両言語話せます。日本語と英語の授業を半分半分で組んでいるので、どちらも言語にも触れる機会が多いのです。なので、バイリンガルが多いです。
日本は、週5回英語の授業があっても1日50分ほどなので、どんなに頑張っても英語がペラペラにはなりません。しかし、イマージョン教育はそれを可能にします。

異文化理解ができる

バックグラウンドが異なる生徒が多く在籍している場合が多いので、異文化理解ができます。また、日本の伝統文化やアメリカの文化を学ぶ機会があるので、両文化に興味を持てます。学校生活を経て、違うルーツを持つ人がどのように考え、振舞うのかを知ることができて、それに合わせて行動できるようになります。

認知力を高められる

類似した問題を英語授業・日本語授業の2回で考えるので、2つの視点でアプローチできます。その点で、判断力や推理力といった認知能力を上げることができます。
普通の学校に比べて、半分母語を学習する時間がとられるので国語力が低下するのではないかという質問を、私がその学校で働いている先生に質問したことがあります。先生は、生徒の英語と算数などの成績は良いといってました。
やはり、複数の言語で学習することで認知力は上がるんですね。

日本でも、少しずつイマージョン教育を導入する学校が増えています。将来、2言語を使用して生活したい人にはお勧めの教育ですね。

参考文献

Shin, S. J. (2018). Bilingualism in schools and society: Language, identity, and policy. Routledge.


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