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イギリスの田舎のお屋敷ホテルから、ポーランドへ


ポーランド行き飛行機の便は午後だったけど、空港に行く鉄道がストライキで止まっており、バスも時間の正確さはあてにならないので、空港近くにあるホテルに前泊することにした。

ところが空港近くのホテルは全部、既に予約済みとなっていた。

やむを得ず空港まで1時間以内、田舎も含めホテルをネットで検索して絞り込むと、お城のようなホテルが出てきて、庭園は綺麗だし、以前成田で泊まって朝食が豪華だったフランス系チェーンなのでそこに決めた。


夕方ホテルに着いたら入り口に面した庭は建て増しされたせせこましい建物に囲まれていたけど、格式あるホールの階段から、この建物がホテルになる前の姿を想像できた。

朝食のレストランは入り口側の庭に面しており、部屋の窓が開け放され、ビジネスマンやその家族連れといった、上品で華やかな人々がテーブルについている。



朝食のクロワッサンもチーズもコーヒーも、月並みだった。

芝生の庭にテーブルやイスもたくさん並べてあったけど、北側だし大きな木に囲まれ、イギリス北部は夏でも風があって寒いくらい。

廊下の途中、裏の披露宴会場に面した窓から、遠くまで穏やかな田園風景が見えて、裏庭に出ることができるか聞いたら
「どうぞ」
との返事。

ホテルは高台にあり、前庭より狭いが南に面した裏庭は、雨上がりに濡れた木やバラの花に囲まれ、近くの牧場や、遠くまで続く森や丘が見渡せた。雲の間から太陽が出て暖かくなっていた。

真ん中で15人ほどの生徒と1人の先生でヨガの練習が行われていた。
ヨガ教室が終わったら急に静かになる。

部屋に戻ってスーツケースに荷物をまとめたら、ドアにかける札が目に入る。

“Do Not Disturb” の側に、
Still Dreaming ーまだ夢を見ています。


“Please Clean My Room”の側に、
Gone Exploring ー探検に出かけました


と書いてある。

「探検に出かけました」の側に札をかけてから、フロントへ向かう。


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