「原稿用紙二枚分の感覚」を開催します

〜はじめに〜

 この募集は締め切りました。

 こんにちは。伊藤緑です。

 これまで、noteでいくつかの私設賞、私設コンテスト、企画などに参加してきましたが(嶋津亮太さんの『教養のエチュード賞』、ムラサキさんの『眠れぬ夜の奇妙なアンソロジー』、城戸圭一郎さんの『1200文字のスペースオペラ賞』などなど)、自分でも一度やってみたいなぁと思ったので、今回「原稿用紙二枚分の感覚」という賞(行事)を開催します。五感と自然描写と動きだけで描く、掌編小説限定の催しになります。

 小説を開けば、必ず心理描写があります。心の状態を直接的に表現する単語があります。もし、それらを可能な限り排して小説を書けば、どうなるか。五感と自然の描写のみで、人や物の動きだけで、いったいどこまで描けるか。なかなかイメージしにくいかもしれませんが、たとえばこんな感じです。

 書き方は自由です。上記の作品のように綴る必要は一切ありません。あくまでも一例です。

 この催しに、参加してくださる方がいらっしゃるかどうかは分かりませんが、今は自粛中で、これまでよりも多くの時間を、お家で過ごしていらっしゃるかと思います。大変な方も、たくさん。

 こんな状況です。気持ちをあえて直接書かずに小説を、言葉を綴ろうとすることで、あるいはほかの方が書いた作品を何とか読み取ろうとすることで、心に変化があるかもしれません。何か感じるものが、気づきがあるかもしれません。今、について考えるきっかけになるかもしれません。もしよかったら、参加してみてください。作品、お待ちしています。読ませてください。みなさんの言葉に触れたいです。

※心理描写についてですが、今回、心をそのまま書いているだろうと、どう考えても思われる場合、それは心理描写であると定義させていただきます(例:つらい、楽しいといった類いの表現。〜だと考えた、といった類いの文章など)。

〜応募要項〜

・五感、自然描写、動作のみで描かれた(心理描写を可能な限り排した)小説(小説の定義はお任せします。二次創作は不可)。

・400〜800字(原稿用紙二枚程度)。

・一人一編まで。複数の応募があった場合、受けつけません。

・テーマは自由です。

・応募期間は2020年4月22日〜2020年5月6日(日本時間23時59分まで)。

・期間内に「原稿用紙二枚分の感覚」とハッシュタグをつけて記事を新規に投稿してください(有料の記事は不可)。

・マガジンに追加されたら応募完了。追加されない場合はご連絡ください。

・一番よかった作品に、noteのサポート機能を使って1,000円をお贈りします。ただし選考方法の関係上、一番よくてもサポートを贈らない場合があります(後述)。

〜選考基準〜

 僭越ながら選考させていただくわけですが、その際、タイトルと本文だけで評価します。応募者に関する属性や書かれた意図、フォロワー数やこれまでの関係など、およそ作品外のことは一切考慮しません。

 また、透明性を担保するため、点数制を採用します。点数は評とともに後日公表予定ですので、応募される場合はご了承ください。なお、評価するに当たって、これがもし自分の作品だったら、という観点も取り入れますので、よくないものはよくないものとして評価します。(この場合のよくないとは、選考者である自分にとってよくなかった、評価できなかった、という意味です)。終了後に、すべてよい作品だった、とはきっと言えません。合わせてご了承ください。

〜点数のつけかた〜

 以下の項目、各20点満点、計120点で評価します。

 1.全体の統一性や必然性。破綻や偶然性の濃さ。

 2.五感や自然、動きの描写が異質か。心奪われる表現があったか。

 3.作中人物の内面が(何らかの形で)伝わってくるか。

 4.基礎的文章力。

 5.作中における空気感、雰囲気。文章全体や細部における「感じ」。

 6.再読したいと思ったか。読み返したい小説だったか。

※なお、応募作は締切に関わらず、随時読み込んでいきたいと思っています。最初に数回読み返した時点での採点となりますので、応募後に手直しされた場合、手直し前の文章で評価されている可能性があります。また、一番高い方の点数が(ありえないとは思いますが)60点に満たない場合、サポートを贈らない可能性があります。こちらも合わせてご了承ください。

〜最後に〜

 自分はプロの作家ではありません。文芸評論家でも、批評家でもありません。文学部の出身でもない。ただの人です。ただの人として、作品を作品として読みます。書かれてある言葉だけを見ます。点数を適当につけたり、甘くつけたりするつもりは一切ありません。嫌われたり、怒られたり、悪口を言われたり、関係を絶たれたりするかもしれませんが、作品に対して、文章に対して誠実でありたいので、評や点数が厳しいものになりうること、応募される際はご了承ください。また、どうかご自身の書きたいように書いてください。評価や点数よりも、ずっとずっと、大切なことだと思うので。

 ちなみに、note上ですべてを行っていく予定なので、ツイッターのフォローはしなくても問題ありません。

 発表はなるべく早く、可能なら五月中にできたらいいなと思っています。質問などございましたら、コメントをくださればと思います。もし参加したいな、という方がおられましたら、よろしくお願いします。みなさんの作品に触れることが、今回の一番の目的です。

 みなさん、どうかお体にはお気をつけて。


 以下のマガジンに応募作を追加していきます。



読んでいただき、ありがとうございました。