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ひとひらの言葉の欠片、嫌いになって、また好きになって。

20代でいちど短歌の世界に足を踏み入れて
ぐずぐず広告の世界にいながらやっと
30代で歌人と名乗れるようになって
その後鳴かず飛ばずで、短歌詰んだって
思っていたけれど。

noteにやってきて去年あたりからふたたび
歌を詠むようになっていた。

歌いいじゃん!
短歌ってこんな感じだっけ?

私の歌がいいとかじゃなくて。

歌を詠むという行為が詠むという楽しみの
原点回帰しているような新鮮な
気持ちになっていた。

わたしやっぱりあんたのことが好きみたいに。

別れたけどさ、さんざんな別れ方で恨んだけど
さ、みたいな。

でもお互い苦労も知ってるのはあんただけ

みたいな。

そんなこんなで短歌という詩型をもういちど
愛していた。

そしてこの夏もnoteの大型私設賞のこちらに
参加させて頂いていました。

これでも母さんお誘いいただきありがとうございます!


わたしの応募作はこちらです

そして春永睦月さんにすてきなコラボ作品を
執筆して頂きました。

これはヒスイさんの名づけられない心を
ビジュアライズされた素敵な短歌

喜雨あびて名もなき緑つやあがり
   レンズの先で成果問わるる

わたしの

バタ足が触れ合うせつな飛沫が重い
らせんの言葉 投げかけてゆく」

ショートショートでも散文詩でもある
reストーリーと名づけたくなるような
新しいいのちを得た言葉としてしたためて
頂きました。

併走して泳ぐ夏の夜 プールの中で
きみとぼくの言葉が重なり螺旋をつくる

春永睦月さん『酷く暑い夏だった』より。

この2行に、ヒスイさんの短歌とわたしの拙歌の
言葉がまるで螺旋のように連なりながら
短歌という遺伝子でつながったようなイメージを
わがままに抱いていました。

とてもわくわくしました。
夏に頂いた思いがけない宝物になりました。
幸せな気持ちでいっぱいです。


そして十六夜さんからは、勝手に十六夜大賞を
頂戴いたしました(ノ´∀`*) 



すぺくとる 夏の抜け殻 かたわらに置く
残像の花火透きとおるまで

炎天をみつめていたらいつか黄昏
ざりざりとなくしたものの輪郭なぞる


2首目の「ざりざりと」した「輪郭」と、画像のレモン🍋の酸味が口の中に広がって思わずキュッとした感覚が混ざり合って、絶妙な世界観を作り上げています。

書いていた時の想いのもうひとつの向こう側の
景色まで掬って頂き感慨無量です。
いつも温かさと新しい眼差しを拙歌に注いで頂き
ほんとうにうれしくなります。
ありがとうございます。

そして、ふぅ。さんにも個人賞を頂きました!


炎天をみつめていたらいつか黄昏ざりざりとなくしたものの輪郭なぞる

への賞を頂きました。ありがとうございます。

炎天の歌を気に入って頂き、うれしいです。
そして可愛い賞状まで!
夏休みは短歌を毎日作るという宿題があったのですが
ずるをしてちゃんとやれなかったわたしに報告して
あげようと思ってます!ご褒美になりました!


そして、林白果さんには候補に選んでいただきました!


定型ではなく、577577で詠われています。
そのためかどこか不安感があり、「ざりざりと」というオノマトペが効いていると感じました。
なくしたものの輪郭を「ざりざりと」なぞるという、悲痛なひりひりした感情が、熱気をはらんだまま暮れていくひかりに溶けていきそうで、とても詩情のある素敵な歌だと思いました。

今回、破調で詠ってしまった短歌にたいして、
このように受け止めて頂けたこと嬉しく思います。
57577で詠わないこの危ういリズムを「不安感」という
言葉を寄せて頂き、描きたかった世界を感じ取って
頂けたこと嬉しいです。
幸せに感じております。

そして、riraさんから、

短歌審査員rira賞第二位も頂戴致しました。

心より感謝申し上げます。





足りないものってどうしても気になってしまう。すべて満たされているなんてあり得ないのに、どうしても気になって。でも、もう届かないそれを愛おしそうに、そして少し苦しそうにそのあった場所の輪郭をなぞる。本当にそこに輪郭があるわけではなく、そこにあったはずの大切なもの、今はなくとも確かにあったという証拠が「輪郭」なのだろう。

riraさんの評語の文章はとてもドラマチックで素敵です。
ここに描かれた「輪郭」という言葉だけでこんなに世界を
広げることができるriraさんマジックにいつもうっとりと
してしまいます。
riraさんに言葉を贈って頂くことで、短歌に注がれた視線に
励まされているそんな気持ちになります。
いつも「希望」を感じさせてくれる素敵な言葉を
ありがとうございます。


そしてそして、ついにみん俳さんからも

うっそ~みたいなnoteのお便りを頂きました。

金賞を授けて頂きました。

思いがけなくてとてもうれしいです。

受賞歌は、もうあんたしつこいねんっていわれそうですが

あの「炎天ざりざり」の拙歌を受け止めて頂き

嬉しいです。


そしてこの旬杯が終わるとこのお祭りのような
楽しい企画もついに「とうけつ」されます。

スタッフのみなさま、お疲れ様でございました!
初審査員をさせて頂いた時も、今回も運営の方々には
温かく見守って頂きお心遣い頂きましたこと心よりお礼
申し上げます。

そして、ほとんど読者が居ないという状態から始まった
noteでの短歌でしたが、またもういちど短歌を詠むことの
楽しさを教えて頂きました。

拙歌を読んで頂き評語を贈ってくださった審査員のみなさま、

ありがとうございました。

そしてお忙しいなかここまでお読みいただいた方々にも
お礼申し上げます。

これからは好きで別れた短歌でしたのでまた惚れた晴れたで
短歌をつづけていけたらいいなぁそんなことを
思っております。














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