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双子じゃないのにね、2月1日はふたりの誕生日。(前編)


もう何度目の誕生日を迎えるんだろう。

いつも誕生日はひとりだった。

洋服屋さんとかお店からすてきそうなDМが

ポストに入っていたり、昔からの友達が

少しだけ覚えてくれていて、メッセージが

メールボックスに届いていたりした。

昨日となんら変わらなかったし、それが特別

寂しいって思ったこともなかった。

そしてわたしはnoteにやってきた。

ある日、この人の文章はとてつもなく好きだな

言葉のそこはかとない透明感が好きだと思った。

それは如月桃子さんだった。

桃子さんの描く素敵なイラストもいつか消えて

しまいそうにどこか儚くて、透け感が、いつもある。

これを人は透明感と呼ぶのだけれど。

透明感ってなんだろうって考えていた。

透明なものって、初めから透明なんだろうかって。

作家のギュンター・グラスさんの著書に

『本を読まない人への贈り物』という水彩画と

詩集がひとつになったものがある。

これは父からの贈り物だった。

桃子さんのことを考えていると、いつも不思議で

その渦にまきこまれて、答えはでないんだけど。

ふいに、この詩画集を思いだした。

ページをめくるたびに、いつもは存在すら気にして

いないような心ののいちぶが、しげきされて、

しゅんとしゃがみたくなる。

<本をよまない人への贈り物、例えば――>から始まる、

その水彩画は、かたつむりや曲がった釘のオブジェが

色彩豊かに描かれている。

それはあの戦争の後の姿であることを知った。

彼の表現は、怒りやマイナスの感情はすべて沈殿して、

そのうわずみ液の透明さでもって、表現されている

ようなそんな気がしてならなかった。

透明って、はじめから透明じゃなくてちゃんと、

沈殿したものがあるから、透明にもなれるんだなって。

桃子さんのことをよく知っているわけじゃないのに

文章や絵に触れていると、すごく知っている人の

ような気がする。

そして、彼女はたくさんの悲しみや怒りや、不安や

ためらいなど言葉にできない想いと日々対峙して

いる姿がなぜか浮かんでくる。

それはそっくりそのままわたしの姿でもあるのだ

けれど。

その感情を、ないがしろにしなかったが故にあの

透明感のある文章や絵やイラストが書けるし、

描けるのではないかと。

そんな桃子さんとわたしは奇しくも誕生日が

同じことをある日知った。

noteって大海なのに、どうしておんなじ誕生日の

人と出会えるんだろう。

それもとびきり大好きな作品を創造できる人と

一緒なんだろうって、ちょっとふるえました。

そして、この作品に出会ってわたしは衝動的に

彼女と絵本作りたいって思った。

わたしの想いを、懐の温かくて広い彼女が快く

受け止めてくれて、

桃子さんと今度、絵本を創ることになりました!

わたしの書いた物語、短歌がベースになっているものを、

桃子さんの素敵な絵をこしらえてもらって絵本にしようと

思っています!

どんな物語にしようかなって考えていた時。

ラフカディオ・ハーンを想い出した。

日本に来る前に、マルティニックに住んでいた時が

あるらしく、そのときに、彼が熱病に罹っていた

時の文章のあちらこちらにくぎ付けになっていた。

<なんだかギラギラ照っているる青空が、自分の
頭の中に落ちてくるような気がする。>

カリブ海と大西洋に挟まれた彼だけに見えている

見ている熱帯の世界の描写に、引き込まれる。

<思考が朦朧>

<世界じゅうが炎になって燃え出したのだろうか>。

どれをとっても、なにか景色の断片のようなもの

だけれど。

まだなにか作品になるまえの吐息のようなものに

惹かれてゆく。

かぎかっこの中に、お行儀よくおさまっている「物語」

よりも、かぎかっこから、はみ出たがっている、なにか

思いの欠片のようなものばかりを、拾い集めてみたい。

桃子さんと創る物語は

そんな気持ちに、背中を押されながらがら作って行け

たらいいなって思ってます。

去年の秋。

あちらこちらで、ひかりが生まれているような。

そんな錯覚にとらわれながら、ひさしぶりに秋の海を

見に来ていた。

あたらしい波がうまれる度に、秋の光とともに、

ひかる生き物の誕生に立ち会っているかのようで。

じぶんのりんかくがふわっと消えてゆく。

じゆうだなって感じる。だれも所有せずだれにも所有されず。

ただそこにいること。
 
あの海のずっとずっと向こうへのつよい憧れが、ふつふつと

過りながらふと長田弘さんの詩がちらちらと、頭のどこかを

過ってゆく。



<自由とは、どこかへ立ち去ることではない。
考え深くここに生きることが、自由だ。
樹のように。空と土のあいだで>


車窓から秋の海をみつめつつわたしは,、心の中で

りふれいんしていた。

<樹のように。空と土のあいだで>、と。

✨✨桃ちゃんお誕生日おめでとう✨✨

そしてこれから生まれる一冊の絵本が、

寄せては返す波のようなそんな物語になると

いいなって思ってます。

これからもどうぞよろしくね!

桃ちゃんにとって素敵な1年になることを

心よりお祈りしています!

🥰   🥰  🥰  🥰  🥰  🥰  🥰

そして今日がふたりの誕生日であることを知って、

わたしたちへのお祝いの言葉を記事にしてくださった

kikiさん ももりゅうさん 川ノ森千都子さん

もうなんとお礼申し上げていいのやら、感激の涙で

ぐしょぐしょです!

なんてやさしくて温かい人達に囲まれているんだろうって!

むかしぼっちの誕生日を迎えていたわたしに教えてやりたいです!


わたしのかんのー小説をピスタチオさんがラジオドラマに仕立てて

くださいました。それも主人公の「わたし」をkikiさんが

「ピス役」をピスタチオさんが!

イヤホンでお聞きいただけたらうれしゅうございます!

そしてももりゅうさんが、なんとわたしたちの為にこんなに

素敵なケーキを用意して待っていてくれました!

ももりゅうさんほんとうにありがとう!

そしてこの記事を書いている時に、突然あなたの記事が

話題ですってお知らせを頂きました!

川ノ森千都子さん、すてきなことばでいつもわたしを

つつんでくれてありがとう🍓

こんな誕生日プレゼントは初めてで泣きそうです!

そこにいる 生まれるまえも そこにいた
ぼくはここ あなたもそこに いたんだね



 



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