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救済認定から見えてくるコロナワクチン接種後の「増悪と再燃」

コロナワクチン接種後、予防接種健康被害救済制度に申請された健康被害のうち、2023年12月27日までに認定された事例は5,735件、そのうち死亡一時金または葬祭料に係る件数は420件でした。2023年11月13日認定分~12月27日認定分の中から、気になった事例を取り上げます。


予防接種健康被害救済制度の審議結果

厚労省のサイトでは、予防接種健康被害救済制度の審議結果が公開されています。

以下、審議結果の一部です。
10代~20代の事例、突然死、持病の増悪(症状の悪化)や再燃(落ち着いた状態からまた悪くなること)などに注目しました。

11月13日の審議結果

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001166881.pdf

19歳、12歳(急性心筋炎)、20代の急性心膜心筋炎。


https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001166881.pdf

てんかん発作の増悪、糸球体腎炎の再燃、IgA腎症。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001166881.pdf

ネフローゼ症候群は、尿にタンパクがたくさん出てしまうために、血液中のタンパクが減り、その結果、むくみ(浮腫)が起こる疾患。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001166881.pdf

急性腎不全は、数時間~数日の間に急激に腎機能が低下する状態。

腎臓に関係する症状は、副反応疑いの報告でも早くから出ていました。

11月17日の審議結果


https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001169037.pdf

42歳、69歳に「TAFRO症候群」と書かれています。

TAFRO症候群は特発性多中心性キャッスルマン病と同様のリンパ節病理所見を示すとされていますが、胸腹水や腎不全などが急速に進む病気です。

https://www.nanbyou.or.jp/entry/5751


11月24日の審議結果


https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001171205.pdf

心不全、突然死。やはり基礎疾患(高血圧症、糖尿病など)との関係が気になります。


https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001171205.pdf

間質性肺炎、間質性肺炎の増悪、間質性肺炎の急性増悪・・・。

間質性肺炎との関連は、副反応疑いの報告でも早くから指摘する医師がいました(下記参照)。

間質性肺炎は、一般的には緩やかに病気が進行していきますが、風邪やインフルエンザなどがきっかけで、急激に悪化することがあり、それが急性増悪と呼ばれる病態です。

ですから、間質性肺炎で通院している人は、主治医からコロナワクチンの接種を勧められたと思います。医師の勧めで急性増悪を回避するためにワクチンを接種して、急性増悪で死亡してしまったという人もいるのではないでしょうか。

また、間質性肺炎は、市販されている風邪薬の副作用などとしても注意書きがあります。つまり、薬の副作用として起きる可能性があるのです。

https://www.catalog-taisho.com/content/dam/selfmedication/jp/ja/pabron/images/04513/pdf/04513_Explanation1_51.pdf

服用後、「まれに下記の重篤な症状が起こることがあります。その場合は直ちに医師の診療を受けてください」部分(右側)の拡大

パブロンゴールドA錠 添付文書

過去には、アストラゼネカ社が開発し、異例のスピードで承認された「イレッサ」という肺がん治療薬でも、間質性肺炎の副作用を発症した患者が多数出ました(下記参照)。


https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001171205.pdf

こちらも突然死が多く、高血圧症や糖尿病などの基礎疾患。


11月29日の審議結果


https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001173075.pdf

TAFRO症候群の増悪。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001173075.pdf

腎不全の増悪、間質性肺炎。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001173075.pdf

間質性肺炎、IgA腎症、閉塞性動脈硬化の増悪・・・。


https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001173075.pdf

ACTH単独欠損症の増悪。

ACTH単独欠損症
脳下垂体前葉からは6つのホルモンが分泌されていますが、その中のACTH(副腎皮質刺激ホルモン)の分泌が低下することによって起こります。その結果、副腎から分泌される副腎皮質ホルモン(コルチゾール)の分泌低下が起こり、副腎不全という状態を引き起こします。

http://www.j-endo.jp/modules/patient/index.php?content_id=107


12月8日の審議結果


https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001177107.pdf

22歳 急性心膜心筋炎、47歳 脱毛症の再燃、28歳 円形脱毛症の増悪・・・。

難聴についても、早くから報告がありました。


https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001177107.pdf

20代の急性心筋炎、16歳 急性心膜心筋炎。


https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001177107.pdf

14歳、18歳、20代の急性心膜心筋炎。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001177107.pdf

14歳、12歳、21歳の急性心膜心筋炎。
40代の円形脱毛症・・・。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001177107.pdf

13歳 急性心膜炎、11歳 胸痛の増悪。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001177107.pdf

16歳 脱毛症。
30歳 視神経炎増悪、35歳 視神経炎。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001177107.pdf

14歳 急性心筋炎。46歳 脱毛症の再発。25歳 IgA血管炎の増悪。

12月18日の審議結果


https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001179956.pdf

統合失調症の増悪、冠攣縮性狭心症の増悪。

12月25日の審議結果。


https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001183565.pdf

慢性肺疾患の増悪、突然死・・・。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001183565.pdf

慢性閉塞性肺疾患の増悪、慢性心不全急性増悪、間質性肺炎の急性増悪、間質性肺炎の増悪、間質性肺炎、突然死と高血圧症、糖尿病・・・。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001183565.pdf

突然死と高血圧症、糖尿病・・・。

12月27日の審議結果

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001185105.pdf

不安神経症の悪化 、微小変化型ネフローゼ症候群、高血圧の増悪、慢
性腎不全の増悪、慢性糸球体腎炎の増悪 。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001185105.pdf

脱毛症、円形脱毛症も多いです。
肩関節周囲炎は、誤注入による可能性もあります(下記参照)。


https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001185105.pdf

慢性心不全の増悪、高血圧の増悪。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001185105.pdf

円形脱毛症の増悪。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001185105.pdf

間質性肺炎、心室性期外収縮の増悪。

下記は、2023年12月27日までの累積。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001185105.pdf


承認審査報告書に書かれていたこと

「コミナティ筋注」(ファイザー社製)特例承認の審査報告書には、基礎疾患を有する場合の安全性について「現時点では十分な情報は得られていない」と書かれていました。

ファイザー社コミナティ筋注「特例承認に係る報告書」より

https://www.pmda.go.jp/drugs/2021/P20210212001/672212000_30300AMX00231_A100_6.pdf


https://www.pmda.go.jp/drugs/2021/P20210212001/672212000_30300AMX00231_A100_6.pdf

製造販売後に情報収集を行い、「追加の注意喚起や情報提供の要否を検討する等、適切に対応する必要があると考える」と書かれています。

救済制度への申請や副反応疑いの報告は、ほんの一部の人たちによるものです。接種との関係に気づいていない人は、申請も報告もしていません。注意喚起や情報提供をすれば、もっとデータが集まるはずです。

増悪や再燃が起きているなら、その持病がある人への接種についてもっとしっかりとデータを集めるべきではないのでしょうか。

間質性肺炎やIgA腎症などは、再燃や増悪だけでなく、もともとその病気がなかった人にも接種後に症状が出ているのです。なぜ「重大な懸念は認められないと」と言い続け、調べようともしないのでしょうか。