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書道教室はやめとけ?需要・将来性をデータとイラストで可視化してみた【市場分析】
どもー。
分析太郎です。
今回は書道教室の
市場分析レポートです。
仕事の将来性を把握する上で
市場分析は必要不可欠です。
起業するにせよ転職するにせよ、
将来性を把握しておかないと、
キャリア選択で痛い目を見ます。
なので分析太郎が、
データとイラストを駆使して、
将来性を分析しました。
それでは、見ていきましょう。
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書道教室の将来性
まずは需給バランスを理解する
前編では、書道教室業界の
将来性を確認していきましょう。
その前に、需給バランスについて説明します。
世の中には様々な市場があり、
その中でお金が取引されています。
そして市場の中には、
供給(事業者)と需要(お客様)が
存在します。
これらを釣りで例えるなら、
市場=釣り堀
供給=釣り人
需要=狙っている魚
と言えます。
![](https://assets.st-note.com/img/1701388070499-6AkjMvn8fW.png?width=800)
そして、需要と供給にはバランスがあります。
イラストにするとこんな感じです。
![](https://assets.st-note.com/img/1701388070527-DImXdv89Pj.png?width=800)
本レポートでは、
書道教室市場が4つのうち
どこに分類されるかを、
行政機関と業界団体のデータを
フル活用して考察していきます。
それでは、本題に話を移しましょう。
書道教室の市場規模
それでは最初に、
書道教室業界の
市場規模を確認しましょう。
経済センサス(総務省・経産省)の
データによれば、R3の書道教授業の
市場規模は161億円、
推移は縮小傾向でした。
グラフを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1701388240296-YuF1Or8bbw.png?width=800)
※「書道教授業」データより作成
出典①:H24 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
出典②:H28 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
出典③:R3 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
どんどん縮小していますね…。
同規模の市場には
下記が挙げられます。
お好み焼き粉・たこ焼き粉(130億円)
お茶漬け(175億円)
トマトケチャップ(177億円)
国内市場の立ち位置としては
このあたりです。
![](https://assets.st-note.com/img/1701388658493-qIj3t0ltrC.png?width=800)
出典:市場規模マップ
市場規模はかなり小さいです。
この市場で、需給バランスは
どうなっているのでしょうか。
![](https://assets.st-note.com/img/1701388719510-TShxexTnru.png?width=800)
確認していきましょう。
書道教室市場の供給の推移
それでは、書道教室市場の
需給バランスを確認しましょう。
まずは供給から確認します。
書道教室市場における供給は
下記の二つと定義します。
書道教室の数
書道教室で働く人の数
まずは、書道教室の数が
どう推移しているのか確認しましょう。
経済センサス(総務省・経済産業省)の
報告によれば、2021年の書道教室数は
7,005事業所、推移は減少傾向にありました。
グラフを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1701388817413-VMJ2NQAgOl.png?width=800)
出典①:H24 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
出典②:H28 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
出典③:R3 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
書道を教えてくれる場所が、
どんどん減少しているということですね。
では、書道教室で働く人の数は
どうなっているでしょうか。
グラフを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1701417588047-c4brps6pJu.png?width=800)
出典①:H24 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
出典②:H28 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
出典③:R3 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
書道教室で働く人も
かなり減少していました。
9年間で33.1%ですから、
ものすごい減少幅です。
2021年はコロナウイルスの
影響がかなり大きいのではないでしょうか。
コロナを理由に辞められた方々が、
再び戻ってくるかどうかが
ポイントですね。
供給のデータを
簡単にまとめると、こうです。
・書道教室の数は減少傾向
・書道教室で働く人も減少傾向
つまり、
書道教室市場における供給力は
減少していると考えてよさそうです。
従って現時点では、
先ほどの四分類のうち
このどちらかに分類されるのでは
ないでしょうか。
![](https://assets.st-note.com/img/1701417931169-S4wdcZ6N2X.png?width=800)
では、需要はどう
推移しているでしょうか。
確認していきましょう。
書道教室市場の需要の推移
それでは、
書道教室市場の
需要がどう推移しているか
確認していきましょう。
残念ながら、
書道教室に通う人数の
公的な統計データは見当たりませんでした
(見つけた人すぐ教えてください😭)。
従って、
限られたデータから、
書道教室市場の需要を考察
してみましょう。
まず大前提として、
現段階では一旦、書道教室の需要は
減少していると考えていいでしょう。
理由は、冒頭でご紹介した通り、
市場規模がどんどん縮小
しているからです。
基本的に、
市場規模が縮小しているのに、
需要が拡大しているとは考えにくいです。
改めてグラフを確認しましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1701422189776-b6DNxKJNvA.png?width=800)
※「書道教授業」データより作成
出典①:H24 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
出典②:H28 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
出典③:R3 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
このような状況に
陥っている理由としては、
大きく3つのことが考えられます。
利用者が減少しているから
利用者の単価が減少しているから
その両方
個人的には、
単価が減少していることよりも、
利用者が減少していることの方が
マズいと考えています。
そう考える理由は、
利用者の減少は、
「1円もお金を払う価値が
ありません(=興味がありません)」と
社会全体から認識されつつあることを
意味するからです。
客単価の低下は、
支払われる金額は減りますが、
それでもまだお金を払う価値はあると
認識されているということを意味します。
従って、
利用者の減少だけは
避けたいところなんです。
さて、色々データを探してみたのですが、
客単価の推移データは見つけることが
できました。
どのように推移しているのか、
確認してみましょう。
グラフを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1701429040394-GeYDfVCE7j.png?width=800)
出典:小売物価統計調査(総務省)
書道教室の1ヶ月あたり全国平均価格は
上昇傾向にありました。
つまり、
市場規模が減少している理由は
3つのうち、こちらだと考えられます。
利用者が減少しているから
利用者の単価が減少しているからその両方
あちゃ〜。
しんどいっすね…。
こりゃしんどい…。
この仮説を証明するかのように、
書道をレジャーとして楽しんでいる
書道人口全体は減少傾向にあるようでした。
グラフを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1701418817765-NuBcy4PSOo.png?width=800)
出典:第2期 文化芸術推進基本計画に対する意見(公益財団法人 全国書美術振興会)
書道人口は
2010年は約530万人いたのが、
2020年は約220万人になっており、
10年間で58.5%減少していました。
CAGR(年平均成長率)は-9.3%です。
んんん〜。
減ってるようですね、書道やる人…。
書道は日本の伝統文化ですから、
継承していく必要があると
個人的には感じているのですが…
(僕も4年間書道やってました)。
伝統的なものって、
どんどん失われつつありますね。
伝統工芸品の生産額について、
グラフを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1701418418346-eM31FfnbIQ.png?width=800)
出典①:地域サプライチェーンと小規模事業者の関係 ~工芸業界の場合~(一般社団法人 日本工芸産地協会)
出典②:現在の伝産業界の情勢(一般社団法人 伝統的工芸品産業振興協会)
伝統工芸品の生産額は、
最盛期(1983年)の5,410億円から、
960億円まで減少していました。
減少幅は82.3%です。
伝統工芸品には
磁器や陶器、傘や提灯など
様々なものが含まれますが、
書道用具の生産額も減少していることが
考えられます。
さて、需要のデータを
簡単にまとめると、こうです。
客単価が増加傾向だが、市場規模は縮小傾向にあることから、書道教室の利用者数が減少していることが考えられる。書道を趣味やレジャーとしている書道人口も減少傾向にある。
さて、データが出揃いましたね。
それでは、結論に入ろうと思います。
分析太郎の結論
まとめると、
書道教室市場の
需給バランスはこうです。
供給:書道教室の数は減少傾向
書道教室で働く人も減少傾向需要:客単価が増加傾向だが、市場規模は縮小傾向にあることから、
書道教室の利用者が減少していると考えられる。
書道を趣味やレジャーとしている書道人口も減少傾向にある。
結論を出しますね。
需給バランス四分類で言えば、
ここに当てはまりつつあるのでは
ないでしょうか。
![](https://assets.st-note.com/img/1701432442568-rkqmfrbC4Q.png?width=800)
釣り堀(=書道教室市場)の中で、
釣り人(=事業所数・従業者数)が減り、
魚(=市場規模、書道人口)が
減少傾向にあることから、
このような結果になりました。
書道教室だけで食べていけるの?
最後に。
書道教室は、年間どれくらいの
売上を上げているのか確認しましょう。
経済センサス(総務省・経済産業省)の
データから、書道教室一事業所あたりの
売上高を算出しました。
グラフを作成しました。
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