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終わりが近づいてきた冬ドラマ。


笑っちゃうけどガツンと来る『不適切にもほどがある!』

「今、テレビが向き合う相手は、テレビを見てない連中だ!」(『不適切にもほどがある!』第8話より)

世間に対してクドカンが感じていることを、的確にぶち込んでくるのが本当にすごい。

無関係の人間が安全な場所から投げかけたことばを、WEB記事などでは世間の声として取り上げる。それを読んだ私たちは、なんとなくそれが世間の流れだと思い込んでしまう。劇中ではたった2件の書き込みが、あっという間に記事にされ拡散されていった。

コンプライアンスに異常なほど執着する栗田が、20年近く家庭の中で生き地獄を味わっている(現在進行形)のはホラー。本物の八嶋さんの奥さん&2時間ドラマ好きにはたまらない遠山景織子さんが鎮座するパティオ! 怖い。夫の昔の不倫をネタに懺悔パーティーを開く。なんという趣味の悪さ。しかし先々週の金妻ネタがここにつながるとは思っていなかった(笑)。

父娘の最終回が決まって以降の変化

小川父娘の未来が分かってからというもの、純子の発言一つひとつが切なく響く。どうにもやりきれない。切ない。小川は渚に「まだ9年ある」と言ったけれど、純子は本当にこのまま亡くなってしまうのだろうか。

昭和で暮らすサカエの心境にも変化アリ。社会学者の彼女が、昭和に居心地の良さを感じているのが伝わってくる。今考えるとアウトなことが多いけれど、「寛容さ」という点では昭和は生きやすかった。で、サカエは安森先生とどうかなっちゃうの?

小川は純子と一緒に昭和へは帰らず、ひとり令和に。未来の若者の生きづらさを、少しでも解消させたいと考えるようになっていた。みんな忘れかけているのでは? 小川が昭和の教師だということを。孫の未来が心配という点が大きいとは言え、地獄のオガワは教師だから。彼には使命感が芽生えている。だから昭和にはまだ戻らないのだ。

小ネタ満載&ついにアノ人が登場

今回も小ネタは豊富。特に、毎回気の毒になるほど笑えるムッチ先輩、愛されキャラ爆走中。そのぶんラストの衝撃が凄すぎて、笑えないような笑えるような!? 平成生まれの方は知らないかもしれないけど、彦摩呂さん、かっこよかったんだぞ!『白鳥麗子でございます!』に出てたんだぞ!

そして満を持してのキョンキョン登場。このぶんだと、マッチがムッチと共演するのも時間の問題である。

ここでキョンキョンつながりネタをひとつ。週末にTVerを検索していたら、『最後から二番目の恋』(2012年)の配信が始まっているのを発見した。

何度観ても吉野千明と長倉和平のかけ合いは面白い。現在57歳の千明と62歳の和平、どうなっているだろうかと想像を巡らせる。このドラマを演出したひとり・宮本理江子さんは、山田太一さんの娘さんである。宮本さんは中井貴一さんが出演した『風のガーデン』(2008年)も演出しており、そのあたりの縁もあったのかなあ、なんて勝手に想像している。

冬ドラマの最終回を2つ視聴

昨日はバイトで遅くなったため、大河ドラマ『光る君へ』はおあずけ。視聴するのに気合が要るのでね……。

で、気軽に観られる『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』の最終回を先に視聴。

ところが、まさかの渡辺哲さん演じる古池の台詞に涙をポロポロ流しながら観てしまった。そうなの、古池の言う通り、人間長く生きていたら、うまく生き抜くために鈍感にならざるを得なくなる。そうなんだよ……(涙)。

職場の若手全員から疎まれていた古池のアップデート。これ、少し前に話題になった「ソフト老害」にも通じる。ああ、自分もアップデートしていかないと。大地と円のために、沖田家総出でおせっかいを焼くシーンも泣ける。気軽に観ていたはずが、感情移入していたのか私。

そのまま、日曜劇場『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』の最終回も視聴した。

こちらはこちらで、ラストの演奏シーンに涙。オケの素晴らしさは個人の上手い下手ではない。「この人たちと一緒に奏でたい」という気持ちがあるからこそ、そこに情熱を傾け、音をひとつにしていく。それが音楽だと改めて知らしめるラスト。響が延々と反抗期をこじらせて硬直状態だったので、しんどくなって視聴をやめようかと思ったけれど、最後まで観てよかった。


このドラマを観ていて、私が以前妄想キャスティングしていた小説『雲を紡ぐ』の主人公・美緒は、當真あみちゃんもいいのでは?と思いつく。

勝手に妄想中。

さて、今夜はゆっくりまひろと道長のその後を観るつもり。なんか怖いけど、観るつもり。この先ずっと鬱展開しか想像できないけれど、観るつもり!  

直秀戻ってこないかな(まだ直秀ロス)。

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