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恋も友も失うのか/大河ドラマ『光る君へ』第8回

遅ればせながら絶賛確定申告の準備中なのだが(裏金問題を見ていたら税金を納める気が完全に失せるけど、政治家と違って小国民は申告しないと後で大変なのでね)、大河ドラマ『光る君へ』第8話ラストから予想される次回の展開がおそろしくて集中できず、noteを書いている。

(以下、ドラマの内容を含みます)


この数日は夜なかなか眠れず、目を瞑ると直秀と道長の顔ばかり浮かぶ。赤染衛門さまをも魅了した直秀。道長がやんわり警告したのに、なぜ? 彼だって馬鹿じゃない。矢傷について尋ねられたとき、道長が自分に疑念を抱いていることぐらい察しただろうに。

道長にとって、直秀は身分にとらわれることなく話せる相手。気が置けない友人、あるいは本当に弟のような感覚で接していた。直秀も、道長には一目置いていた。さりげないキャッチボールのシーンがよみがえる。

捕えられた直秀を見つめる佑@道長の怒りと絶望と悲壮感。「どうしてお前なのか」「信じたくない」「あんなに警告したのに」という、やりきれない表情。まひろの告白といい、その後の彼女の態度といい、そして今回の直秀の件といい、道長が気の毒過ぎる。

「帰るのかよ」
「邪魔しちゃった」
「行かねぇよな」

直秀的、恋の二番手三段活用(そもそも三段になってないけど 笑)はこれで終わりなの? 自分でもよく分からないまま、彼の中でまひろへの気持ちがずっと揺れている。

散楽の一員である直秀が京を離れる決心をしたのは、2人に関わったからだろう。それにしても、最後の仕事として右大臣家に押し入るとは、一族に何か因縁があるのだろうか。ケガをした仲間を置いていけずに捕まった彼。次回予告を見る限り、嫌な予感しかしない。直秀、どうか海の見える遠くの国で生き延びてほしい。そして2人がピンチのときに、ひょっこり現れてほしい。次回の放送を観たいけど観たくない。うう、私も揺れている。

***

一方のまひろは、突然為時を訪ねてやってきた道兼に琵琶を披露する。張りつめた緊迫のシーン。「もう自分の気持ちを道兼に振り回されたくない」と耐えたまひろ自身によって、事なきを得る。本来なら、あの琵琶のバチで道兼を成敗したいところ。まひろは随分と大人になった。

道兼は、自分の殺めた女が為時の妻であることを知らない。かつて道長が詰め寄ったとき、言わなかったっけ? 「女」と言っただけだったか? 為時に近づいてきたのは帝に近づくためだろうか。為時が相手なら、同情を買うことぐらいたやすいこと。道兼がどんどん憐れになっていく。

倫子サロンでは打毬の話題でもちきり。悶々とするまひろだったが、赤染衛門の「人妻であろうと、心の中は己だけのもの。そういう自在さがあればこそ、人は生き生きと生きられる」ということばに、表情が変わった。自分の身の上と重ねたのかもしれない。現実に自分にはできなくとも、物語の中であれば可能であると。直接ではなくとも、まひろが創作に目覚めるひとつのきっかけになったように思えた。

道長には倫子との縁談話が進む。ひとりになった倫子の「道長さま……」というつぶやきと、ホの字の表情。恋する倫子は妙に艶めかしく色気がある。最強ライバル爆誕の瞬間を、視聴者全員が目撃してしまった。

次回は、気持ちに予防線を張りながら視聴することになりそう。

日曜日の夜は大河→日曜劇場→海外ドラマと大忙し。大好きな『アストリッドとラファエル 文書係の事件録4』が最終回を迎えるため、楽しみがひとつ減ってしまう。ニコラとラファエル、いい加減どうにかなりなさい(笑)。


どんな気持ちで週明けを迎えるだろうか。

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