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大熊町を拠点に、「文旅」はじめます

はじめまして!大熊町を拠点に活動する「文旅」です。
”文化を旅する” を略して、文旅(bun-tabi)。
1994年生まれが1名と、2000年代生まれが3名の4名の若者で構成されます。
これから、「一期一会と出会う」をコンセプトに、読書好きを増やすためのイベントを運営していきます!
今回は、私たちがどういった団体なのかの自己紹介として
(1) なぜ活動するのか
(2) どんな活動をするのか
を綴っていきます!どうぞよろしくお願いいたします。


なにを目的とした団体なのか

「文旅」は、大熊町にて 読書好きな親子を増やす ための活動をします。 2023年10月から活動を本格化させた、これからの団体です。
Instagramアカウントではイベントの告知に加え、おすすめの本・センテンスの紹介をしています。

なぜ読書好きを増やしたいのか (1)「読書」を誤解していた過去

なぜ読書好きを増やしたいのかー。
いまではよく本を読む筆者ですが、「読書」を誤解していて、本に苦手意識のあった子ども時代を過ごしています。
アニメやゲームの方が楽しいというところと、なにより「国語の成績が上がるから、本を読みなさい」「語彙力をつけなさい!」と言われ、窮屈で、読みたくないなぁというのが本音でした。

Canva の AIツールで描いた「読書嫌い」のイメージ。まさにこんな表情。

誤解が解かれた転機は大学2年生のとき。
福島県相馬市に教育支援ボランティアとして赴いた際に、一緒に活動した先輩が「お薦めの本」を他のメンバーに聞いて回っていたのです。
理由を尋ねると、次のように教えてくれました。

「こういうボランティアは一期一会で終わってしまう。でも、もったいないと感じるんです。お薦めの本を伺って、後日、『この本を読みましたよ!』と連絡すれば、また会おうとなる。そういう交流をつくっていきたいんですよね。いろんな本を知れて、それはそれで面白いし。」

とある先輩Mさん

なるほど!と思ったと同時に、その方が薦めてくださった『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』という本がまた面白く、本が好きになる ”きっかけ” となりました。
加えて、お薦め本を読んでみると、その人の価値観がなんとなく推察でき、友人関係の深まりにもつながりました。

振り返ると、読書というのは自由なんだと気づきました。
それを、幼少期の僕は「窮屈なもの」という誤解をしていて遠ざけていた。
自分と同じような誤解をして、本に苦手意識をもってほしくない!というのが筆者の想いです。

なぜ読書好きを増やしたいのか (2) 読書は子どもの未来を開く

インターネットで情報収集ができ、いまやAIが答えを出してくれる時代になりましたが、いまでもなお、読書で (結果的に) 養われる力は、21世紀を生き抜く上で大事なものだと考えています。

とくに、集中力や好奇心をはじめとした、数値化できない非認知能力を鍛える点で効果があると考えています。
地域みらい留学や探求学習も同じ点で魅力的です。
しかしながら、読書教育は学校図書館や公立図書館を利用すれば、低コストで実施可能で、より多くの子どもたちの未来を開くうえで魅力的だと考えています。

なぜ大熊町で活動するのか

東日本大震災に端を発する原子力災害で、全域避難となり、22年6月30日に避難指定解除となった大熊町。
(正確には、帰還困難区域のうち、特定復興再生拠点区域のみ)
そこを拠点に活動する理由としては、3つです。
前述の通り、筆者が本好きになるきっかけが、東日本大震災の被災地への教育支援ボランティアでした。その他、様々にきっかけを頂き、勝手ながら、恩義を感じており、福島県の桃を取り寄せするなどしていました。(1つ目の理由)

一方で、なにかをやりたい人が、浜通りを「利用」する場面もよく目にしてきており、そうした活動はしたくないと思っていました。
震災前は図書館がシンボルだった大熊町。読書の習慣化で子どもの未来をつくっていきたいというところで、大熊町が目指していきたい方向性と合致すると確信が持てました。(2つ目の理由)

さらに、大熊町での取り組みであればということで、本好きや、本を好きになりたいメンバーが手伝ってくれることになりました。なにか人を惹きつける魅力が大熊町にはあるようです!(3つ目の理由)

具体的にどのような活動をするのか

読書好きな親子を増やすために、次の2種類のイベントを開催します。
読書をもっと好きになりたい人向けの「あおぞら図書館」。
そして、これから読書好きになってもいい人向けの「たべる読書会」です。

本や人との対話を紡ぐ 「あおぞら図書館」とは

あおぞら図書館を一言で言うと、参加者が蔵書を持ち寄る屋外図書館です。
とくに親世代に、読書をもっと好きになってもらいたい活動です。
文旅が設定したテーマに沿って、参加者の方におすすめの本をもってきていただきます。
そして、受付で受け取ったカードに、なぜその本がお薦めなのかを記載して陳列。
そして、他の人が持ってきた本を選び、20分前後の読書と、感想の共有を行うという流れです。

あおぞら図書館の流れ。開放的な気分で読んでもらいたいので、屋外を想定。

もちろん、20分で 1冊は読みきれず、なにかしら取捨選択が必要ですが、その中途半端さが逆に、その本を読み切ってみたいという好奇心につながります。
周囲にとっては、発表者がその部分に注目した理由から、その人の人となりが伺えるところも狙いの1つです。

食を再現!本を旅する 「たべる読書会」

もともと「あおぞら図書館」の企画から、文旅の活動はスタートしましたが、大熊町に23年4月から開校となった「大熊町立 学び舎ゆめの森」を訪問した際に、

「読書会」や「図書館」というと苦手意識をもってしまう子が、読書が好きになるような企画はできない?たとえば耳で楽しむのもいいと思う。

という趣旨のリクエストをいただきました。
そこで、メンバーで考えたのが、「たべる読書会」。
例えば『ぐりとぐら』を読んで、そこで出てくるカステラを、浜通りエリアの卵を使ってつくります。
料理が苦手な子は、食べるだけでももちろんOK!
読書と料理の融合体験で、本の世界に関心をもってもらいます。

【仮説】読書好きを増やすにはどうしたらいいのか

なぜ、「あおぞら図書館」と「たべる読書会」の 2つのイベントを実施するのか。
今回の活動に際してヒアリングを行い、読書が好きになった「きっかけ」は概ね以下の3つに集約されることがわかってきました。
自身の悩みに寄り添ってくれる運命の本との出会いはもとより、尊敬する人から推薦(人との出会い)があったり、映画やドラマで臨場感をもって体験(本への旅)して原作に興味を持ったりと、人・本・旅がファクターだということがわかりました。

「本への旅」をどう実現するかはメンバー間で議論を重ねましたが、大熊町の農産物・浜通りの魚介類を食べることは、①首都圏からの参加者にとって魅力の1つになるのではないか? ②浜通りの人たちにとって食の魅力を知ってもらう機会となっていいのではないか?
そして、③家庭科の調理実習のように子どもにとっても楽しいはずだ! ということで、本の中の料理を再現する「たべる読書会」に落ち着きました。
イメージとしては下記の通りです。

ヒアリングをもとに整理した、読書好きに至るまでのステップ

また、両親や祖父母が本が好きで自宅にあったり、寝る前に読み聞かせをしたりと、家庭内で本を読む体験が身近な人は、「きっかけ」がなかったことも特徴的でした。
そこで、親世代にも読書体験を好きになってもらうことで、より確実に、子どもの読書習慣がつくように取り組んでいければと考えました。

今後について

大熊インキュベーションセンターに拠点をおき、活動していきます。
23年10月15日に あおぞら図書館を、23年11月26日に あおぞら図書館 と たべる読書会の合同イベントを行います。
ぜひご関心ある方はコメントをお寄せください。
このnoteアカウントでは、イベントの告知に加え、大熊町の小中学生やその親世代におすすめの本を紹介していきます。
本好きな方は、ぜひフォローしてくださいね!
(Instagramもやっています。https://www.instagram.com/buntabi_info/
長文、お付き合いいただきありがとうございました!

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