阿部 啓(あべけい)

自称歌人です。歌人とは、短歌を詠むひとのことです。宮城から東京にきました。考えごとが好きです。

阿部 啓(あべけい)

自称歌人です。歌人とは、短歌を詠むひとのことです。宮城から東京にきました。考えごとが好きです。

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みんな変わっていく。

髪が伸びていた。 もともと、髪型にこだわらないタイプだし、 (大学生のころは、「一番強いパーマで」という謎オーダーしかしてなかった) しばらく出社もしてないし、例の宣言以降は友人との約束も全部また今度にしていたし。 ゲゲゲの鬼太郎みたいな髪の長さになり、髪を結んで「ダサ侍」みたいな感じで生活していた。 で、もう限界かなーって思って、当日予約で美容室に行った。 俺が住んでいる街にある、徒歩でいける美容室。 上京して間もない頃、適当にホットペッパービューティで選んだ美

    • 僕はジョニー・デップではない

      ビールやハイボールを、基本的に、飲まなくなった。 乾杯の1杯目から、深夜4時の極限大衆居酒屋での最後の1杯まで、緑茶ハイやジャスミン杯を飲み続ける。家でお酒を飲むときも、焼酎かウイスキーを水で割るだけである。 健康に気を遣ってるの?という質問をいただくことが多いけど、健康に気を遣える人間が、次の朝8時から会社の会議があるのに深夜3時からウイスキーを飲み始めるだろうか。いや、飲まない。健康に気を遣うのは、願望だけで充分だと思う。 最近、この年齢になって気がついたことがある。

      • 鴨川を歩いた日のこと、文学フリマ東京にでること

        11月2日の夜七時、僕は鴨川を歩いていた。 京都駅近くのホテルにチェックインをして、鴨川を地図で眺めて、とりあえず鴨川の方に向かう。 なんとなく頭の中でイメージしてる鴨川があるんだけれど、その鴨川が延々と続いていると思っていた。 たどり着いたのは、暗闇の鴨川。 そりゃあそうだ。僕が想像してる鴨川から2km以上離れた河川敷にいるんだから。 まさかカップルたちも、2km以上等間隔に並んでるわけはない。 仕方がないから鴨川を北上することにした。 暗闇の中、川に向かってエレキ

        • 10年後にあなたが向いている方向

          あさっての方向。 意味:方向がまるで違っていること、見当違いの方向、などを意味する表現。 あさってって、明日の次の日だし、だいぶ方向性は見えそうなものだけど、あさっての方向って言い出した人は、相当目まぐるしくてスリリングな日々を送っていたんだろうなって思う。 10年後にあなたが向いている方向、とかだったら、たしかにってなる。 今は僕と同じ方向を向いているかもしれないけれど、10年後はどうかわからないし、10年前どこを向いていたかなんて、全然覚えてないしね。 あさってって

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        みんな変わっていく。

          秋秋秋

          夏夏夏 夏が僕を殺さずに終えようとしている 秋秋秋 今年も金木犀は銀杏に殺される 飽き飽き飽き している世界だけれど、それでも愛しがいはあると思う 空き空き空き 部屋はあなたのために残しておくから、いつでも戻ってきてほしい 冬冬冬 あなたは僕のヒートテックだった 春春春 あなたと出会ったときの風を思い出してウキウキしてしまうから嫌いだ 夏夏夏 はじめて手をつないだ日が懐かしい 夏夏夏 夏がいつか僕を殺してくれることを願ってる

          間違いない、って言っちゃう

          会話の中で“ながい”ってワードを聞くことがある。 「目的地まで距離が長いよね」「人生って長いよね」などなど。 それを聞くと条件反射的に「間違いない」って言っちゃう。 伝わらない人には、伝わらない。 ボケるとき、相手に伝わるか伝わらないかのラインを攻めたくなる。仲が良い人ほど、伝わるまでの時間が短くなっていく。 無意識で、条件反射なのが、怖いと思う。 「あー、えーっと、誰だっけ。悔しい。ごめん名前が思い出せないわ。」 友人にこんなことで、悔しさと謝罪の念を生んでしまった

          間違いない、って言っちゃう

          金属バットが落ちた

          去年の11月30日、僕は夜の東京をバイクで走っていた。 自分の中の感情に整理がつかなかったからだと思う。 その日、仕事を定時よりも早く切り上げた。 会社のカレンダーには17時から“会議NG”の予定をいれて、直前まで続いていたオンライン会議を、やや食い気味に終わらせてPCをパタリと閉じた。 文化にはお金を落とすべき、とは思っている。 けれど、別に劇場に通うつめるほどでもない。オンラインのライブとYouTubeとをメインに観ている、そんな距離感のお笑い好きが僕だ。 その日は

          金属バットが落ちた

          何もかもを伏線にして

          ハンターハンターという物語の中の、 暗黒大陸編の中の、 ブラックホエール号編の中の、 王位継承戦と並列して行われている、 マフィア同士の争いに物語として絡んできた、 幻影旅団がヒソカを探すくだりの中で、 幻影旅団の過去編が始まった。 主人公がもはや不在で、大きな物語の中のほんの一部でしかなくて、なんとなく昔を思い出したりしている感じが、この世界の中に存在している僕たちみたいですね。 小学5年生のとき、コロコロコミックスを辞めて週刊少年ジャンプを買い始めた。 高校1年生のと

          何もかもを伏線にして

          ヒートテック(元エアリズム)を夏に置き去りにして

          3年間ほど、エアリズムとして夏に着ていたインナーが、実はヒートテックだと気づいた。 今年の夏が終わった。 ヒートテック(元エアリズム)を夏に置き去りにして、タンスからヒートテックを引っ張りだすことで、ちゃんと夏が終わった。 今年は10月末まで、半袖のTシャツで過ごした。 こだわりはなかったけれど、意地もあったし、なにより自分の耐寒性に驚いた日々だった。 小学校の頃、1丁目に住んでいた友人のことを思い出していた。各学年にひとり存在する、年中半袖短パン君のことを。そういえば僕

          ヒートテック(元エアリズム)を夏に置き去りにして

          普通に泣いちゃった。

          明日、正確には今日だけど、行く予定だったライブに行けなくなった。 THA BLUE HERBのライブ。 高校生の頃にTHE BLUE HEARTSにハマってて、当時はYouTubeで偶然でてきたブルーハーツのパクリ?的なナニカだと思ってた。 大学生になって、ポエトリーリーディングにハマり、HIPHOPにハマった頃には、当時の自分を殴りたくなるくらいかっこいいクルーだってことに気づいた。 今年の5月に、愛知のとあるフェスに行った。 あんまりフェスに参戦するような陽キャでは

          普通に泣いちゃった。

          おそらく閉店間際の値引きを狙いに来た者達だ、面構えが違う。

          午後7時42分。どう考えても自分が参加している意味を感じられないオンライン会議から無音で立ち去る。 着替えてから外出する準備をするまで約3分かかる。 朝からキンキンに冷やした部屋からでることへの戸惑いは、もうすぐ20時とは思えない夜の明るさと心地よく吹く風のおかげで、完全に無になった。 駅ビル1Fのスーパーまで部屋から徒歩で7分。 間に合う。閉店の20時に間に合う。 閉店間際だっていうのに、めちゃくちゃ人がいる。 某漫画のセリフを引用するとしたら、 「おそらく閉店間際の

          おそらく閉店間際の値引きを狙いに来た者達だ、面構えが違う。

          風が気持ちいいって素直に口にする

          風が気持ちよかったら風が気持ちいいって素直に口にすること。 自分のことを嫌いな人以外を嫌いにならないこと。 事実と解釈はなるべく切り分けること。 誰かのために生きるのは自分のためになると思うこと。 誰かのために生きるために成長を望むこと。 誰ひとり傷つけないように努力をすること。 物事が解釈次第ならポジティブな選択肢をとること。 小石を投げて気持ちよくならないこと。 人生に意味なんてないと知ること。 それでも意味をつけて生きていくしかないということ。 風が気持ちよかったら風が

          風が気持ちいいって素直に口にする

          憂鬱を誰かのせいにしたいから梅雨を手招くベランダの僕

          夏は、金木犀の季節までの助走でしかない。 「本格的な夏ですよー!」みたいな顔をした東京が今日は意地悪く笑っていたけど、背中の汗さえなんとかできれば、まだなんとかなる日だった。 短歌的な営みをしている以上、文字で情報伝えることが多いし、文字で情報を受け取ることが多い。 でも今日はオフラインで、発話された言葉として、あの〇〇の短歌が好き、noteが良いと言われる機会があって。 これ以上に、嬉しいことはないなと思ったよ。 そういえば、短歌を始めてちょうど2年経ったなぁって思う

          憂鬱を誰かのせいにしたいから梅雨を手招くベランダの僕

          ノーカウントにしてほしい

          知らないうちに、UXが変わってしまったnoteの投稿画面を開く。 文字数まで表示されている。やさしいね。 5千年ぶりに、真面目じゃない文章を書いている気がする。 酔ってるから、ノーカウントにしてほしい。 生きていて、は?って思う人がいたら「この人も成長の伸びしろがあるんだなぁ」って思うようにしてる。 偉そうだけど、人に苛つかなくなるね。偉い人にも伸び代ばっかりあるね。自分もだけどね。 3年前に、地元を離れる前に買った宮城峡っていうお酒が家にあって。 ずっと少しだけ残して

          ノーカウントにしてほしい

          新宿は、僕には広すぎる街。

          春が、頬にぶつかる。今日はそんな日だった。 東京の2月は、宮城の3月だから、今日みたいに暖かい日はもう春だと思う。 新宿の街を歩いた。 住んでいる海まで歩いていける街までいく電車は、たまにしか来ないので、時間をつぶすために新宿駅のまわりを一周しただけなんだけど。 大学生のときは、東京はよっぽどの用事がないと来ない街で、お金がないから深夜バスで行ったり来たりしてて、新宿には大きなバスターミナルがある。 だから、東京=新宿という感覚がいつまでも消えないのかもしれない。 初

          新宿は、僕には広すぎる街。

          腹部右側が弱いみたい

          どうも腹部、それも腹部右側が弱いみたいだ。 2021年、盲腸になり人生で初めての手術をした。 手術では、臍と右脇腹と下腹部にカテーテルをいれてもらったので、いまも若干、手術の跡が残っている。 思えば年が明けてから、腹部右側だけ、ずっと違和感があった。 年末年始の食べすぎ飲みすぎで太った僕は、腹筋にいそしんだ日が“1日だけ”あったので、その筋肉痛かと思った。 「腹部右側だけ筋肉痛?」 変な話だ。 『手術痕 痛む』でGoogle先生に教えを請うと、「太ることで皮膚が張り、

          腹部右側が弱いみたい