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#9 【日本人よ、 Dan Vasc を聴こう】 Africa (アフリカ)

Dan Vasc   (ダン・ヴァスク) の世界中のファンの多くが、
"talented"
(才能がある)
という言葉をコメントに書いている。

だが、ダン本人は、"天から与えられた才能" の一言で括られることを嫌う。
実際、彼は、
" years of non-stop grinding"
(長年の絶え間ない努力)
を続けてきた男なのだ。

「"才能 (生来の特性)" のお陰で何かに特に秀でるようになるとは、自分は全く思わない」
「本当に好きなことが上達するために必要な "痛み" に耐え、本気で努力を続けることができる "人格的特性" を持って生まれた人はいると思う」
「才能よりも技術だ。技術は、努力次第で習得できる」
…というのが彼の持論である。

2008 年からグループで、2009 年に軍 (#2へ) を除隊してからは個別で、合わせて 10 年くらい歌のレッスンを受講。
それ以前にも、有名な歌の講師の DVD などを使って独学で練習していた。
"No shortcuts."
(近道はない)
と語っている。

ある曲をマスターしようと思ったときには、何度もくり返し聴き、何度もくり返し歌ってとことん練習する。
歌詞を細部まで吟味・解釈して、自分の中に落とし込む。
彼の声域は4オクターブくらいだそうだが、
「何オクターブ出せるかよりも、たとえ1オクターブしか出せなくても、どれだけ歌詞を自分が理解しそれを声に乗せられるかが大切だ」
とのこと。

「天才が努力を始めたら、誰も敵わない」
とは、以前あるスポーツ選手についてライバルが語っていた言葉である。
"天才" という表現はダンには不服だろうが、彼はまさにこれを体現していると思う。

そんなダンが、2019 年に
「今までで最もやり甲斐のあった曲と一番楽しかった曲は何ですか?」
と聞かれて、そのどちらも間違いなく Africa だと答えている。

2017 年9月のレコーディングの後、
「自分の中では、今までで最高に美しいハーモニーだったと思う」
と、高揚した表情で話しているのが印象的である。

コーラス部分を歌っているときに、
「何とも言えない至福感に包まれて感極まり、泣きそうになっていたから必死で耐えて変な顔になってしまった」
とも語っていた。

自分の歌で感極まるとは…。
一生に一度でいいから、その境地に達してみたいものである。


🔷Africa … アメリカのロックバンド TOTO (トト) が、1982 年に発表した曲。


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