青春ってたくさん傷つくことなのかもしれない、でもそれも悪くない・映画『ウォールフラワー』の感想
こんにちは
映画や海外ドラマのブログを書いているアラ還主婦のミルクです。
今日は『ウォールフラワー』という青春映画の紹介をします。
(この記事は以前投稿した記事のリライトです)
この映画は 原作『The Perks of being a wallflower』を書いたスティーブン・チョボスキーが監督もしています。
映画『ウォールフラワー』2012年公開 アメリカ映画
あらすじ
主人公のチャーリーは高校生になる少し前に 親友を自殺で失ったショックから鬱状態になり、引きこもりがちの生活を送っていた。
チャーリーは小説家志望、繊細な性格で同級生とは少し違った感性の持ち主。
高校入学という新生活に順応できるのか 期待よりも不安を抱えていた。
悪い予想通りに新しい高校生活に馴染めず、内気なチャーリーはいじめの対象になってしまう。
かつての友達も地味で根暗なチャーリーには無関心。
そんな時、チャーリーは高校のアメリカンフットボールの試合観戦中に
ふとしたきっかけで 1歳年上のサムとパトリックと知り合いになる。
サムとパトリックはお互いの父と母の再婚相手の義理の兄妹だった。
チャーリーは一目で美しくて優しいサムに恋心を抱く。(当時サムには恋人がいたけれど)
サムとパトリックはチャーリーに対して偏見も先入観も持たずに彼を友人として受け入れて、パーティーや彼らの友達の仲間に加えてくれた。
孤独だったチャーリーに仲間ができて彼は明るく積極的になっていく。
中産階級のチャーリーやサムやパトリックは経済的には恵まれていて、優しい両親や家族に囲まれ、何不自由ない人生のようにも見えるが
サムは子供の頃、親の会社の上司から受けたセクハラのトラウマで自己肯定感が低くて自分を大切にできなくて、男性との関係もうまく築けないし
(いつもサムを傷つける最低男と付き合ってしまうサム)
パトリックは普段は明るく振る舞っているが、実はゲイで 好きな男の子とトラブったり、自分の気持ちをうまくコントロールできなくてストレスを抱えている。(俳優のエズラ・ミラーはパトリックそのものだった)
彼らも親友を自殺で亡くしたチャーリーと同様に心に色々な傷を抱えていた。
だからこそ チャーリーが親友を失った事実を知ったサムとパトリックはチャーリーに共感を覚えて言葉には出さないが彼に寄り添ってくれたんだと思う。
この映画の登場人物たちはみんな心に傷を抱えている。
でも、そもそも人間である以上は一度も傷ついたことがない人はいないはず
それに、生きているとその傷は歳とともに増えていく。
しかし年月を経て癒えていく傷や
いつの間にか消えてしまった傷もあるのだから
傷つくことを全て否定してしまわなくてもいいのかなと思ったりする。
(もちろん渦中の時はそんな余裕はないけれど・・・)
若くて傷つきやすい彼ら3人の未来はどうなるのだろう。
ここからは結末にも触れているので 続きを読まれるかはご自身の判断でお願いします。
一歳年上のサムやパトリックたちが高校を卒業して 大学生になるためにチャーリーの元を離れたことやサムとの恋愛行為をうまく受け止めれなかったことに戸惑いを感じて
チャーリーは急に落ち込んでしまって 再びうつ状態に
そして自らの命を絶とうとしてしまい チャーリーは入院することになる。
これからも彼らは人生の上でたくさん傷ついたり壁にもぶつかることだろう
若者でも私のような中高年でも誰でも日々いろんなことに心を痛めたり
傷ついたり苦しんだりしながら生きている。
でも傷つくことや失敗することばかりを恐れていては何もできない
今日の痛みが10でマックスでも
明日は半分の5になっているかもしれないし
痛みはそのままの10でも、良いことが5入ってきたら痛みは半分になるかもしれないから
そんなことも考えながらこの映画を鑑賞した。
学生時代に普通の良い子を演じていた私にとっては、この映画を観るたびに自分の青春時代にもっと傷つくことや失敗することも怖がらず経験していたら良かったのかもと思ってしまう。
ラストシーンのデヴィッド・ボーイの曲『ヒーローズ』に合わせて3人で車を走らす光景はまさに若い彼らのパワーを感じて私までノリノリな気分になった。
これまでの鬱屈したモヤモヤをすべて吹き飛ばしてしまう何かを感じて爽快感に包まれた。
あぁ、若いって素晴らしい〜
『ウォールフラワー』はU-NEXT、amazonプライムビデオで配信中
本日は貴重なお時間、最後までお読みくださりありがとうございました🥰
スキや甘めのコメントいただけるとうれしいです。
よろしくお願いたします。
[画像はウォールフラワー映画公式サイト引用]