見出し画像

ビジネスにライバルは必要か?

ブルーオーシャンといいますよね? ライバルがいない市場でニーズが見込める海のことですが、対にあたるレッドオーシャンは避けるべきものとしてマーケティングでは認識されています。では、そこにいるライバル会社の存在は果たして「絶対悪」でしょうか?。
今日はそこの部分のお話です。先に言うと、ライバルと呼べる存在を1つ2つもつのもいいですよ、という話をします。

みなさんは「ライバル」と呼べるひとはいますか?

私はサッカー狂なので、サッカーを事例に説明させていただきますね。
ちなみにスポーツは団体競技が好きです。サッカーはその中でも、スピード感、戦術、連携、意思疎通、信頼、団結力、経験値などが求められる、すぐれた個人1人2人では勝敗を動かせない団体競技です。そのためジャイアントキリングも頻発してます笑
ヨーロッパサッカーではドイツ、フランス、スペイン、イギリスがリーグとして特に注目されています。その中でもいまは圧倒的にイギリスのプレミアリーグに人やお金があつまってます。この本質的な理由としては他のリーグに比べて


ライバルが多すぎる


からだと認識しています。では「なぜライバルが多いと人やお金が集まるのか?」視聴者視点で見ていきましょう。

わたしたちはスポーツのジャンル問わず、ゲームを見るときは、ひいきにしているチームがあります。勝って当然と思うゲームよりは、勝つか負けるかわからない! 勝ってほしいと思うけどわからない! そんなゲームの方をみたくないですか? 私はいくら好きなチームでも弱小すぎるチームとの対戦はハイライトしかみないこともあります。
たとえば先日開催のサッカー日本代表戦の、ガーナ戦よりはブラジル戦の方がみたいわけです。なぜか? 「感情が動く」からだと私は思っています。「感動」ですね。平和の日常でドラマがほしいんです。

上にお伝えしたリーグは各国ごとに「競争力」が異なります。私見ではありますが現在の競争力を強い順に並べるとこんな感じです。

 イギリス(プレミア) → スペイン(ラリーガ
 → ドイツ(ブンデス) → フランス(リーグアン) 


カッコ内はリーグ名称です。イギリスリーグが競争力が一番強く、フランスリーグが一番弱いです。おそらくサッカーファンであれば同じような認識をお持ちの方が多いのではないかと思います。
ちなみに毎年チャンピオンズリーグというものがヨーロッパで開催されますが、各国のリーグから選ばれた強いチームが参戦します。今年はイギリスとスペインの代表チームが戦いましたが、ゲーム内容的に見るとやはりイギリスのトップ2チームがいま世界の2強と言えます。マンチェスターシティリバプールというチームです。

数年前まではスペインのレアルマドリードバルセロナが世界の2強でした。メッシやロナウドという選手の名前は少なからず、サッカーファンでなくてもみなさんの耳にも入っていたかもしれません。彼らが得点争いをしていた時代に、この2チームが圧倒的強さでした。ただいまは戦力は落ちてます。レアルマドリードは今年勝ちましたが、内容的にはかろうじて勝ったというところでしょうか。その理由は私見ですが「若手育成に舵を切った」からだと認識しています。ちなみに今年レアルに直接的に優勝をもたらしたのはその若手陣でした。ロナウドという得点量産マシーンが抜けて、低迷時期がありましたが、若手を積極的にいれたマネジメントが主力のベンゼマという選手を中心にかろうじてまとまり?、なんとか勝てたという印象です。得点を先制されて劣勢ながらも冷静沈着に戦況をみて、一撃をいれてくる。戦い慣れなのかなんなのかわかりませんが、勝負強さがあります。

では一番競争力の弱いフランスリーグの強豪はどうでしょう。
パリサンジェルマンにはメッシムバッペネイマール、がいます。つまり、サッカー大国のブラジルの至宝がいて、サッカーの神と言われるアルゼンチンの至宝がいて、フランスというか、サッカー界が生み出したフランスの至宝がいるわけです。彼らを巨額の資金で集めてきました。スタークラスしかいないので巷では「超銀河軍団」と言われています。
超銀河軍団はもちろんリーグでは勝ちます。それはチームとして強いというよりは、個人レベルの総合力でリーグの他チームを圧倒しているからです。
ただ、この超銀河軍団はチャンピオンズリーグでは勝てません。今年はベスト16で敗退でした。その理由は考えてみたら当たり前なんです。まずサッカーは個人競技ではないという大前提があった上で以下が理由です。

日々、「競争力」というシャワーを浴びていないから


もちろん、彼らが勝てない理由はこれに限りません。オーナー、監督、選手間の信頼の欠如、チームの連携不足、個人頼みのチーム戦術、団結力不足。。あげたらキリがないのでやめますが、往々にして秀でた個人があつまりすぎるチームに起こるリスクです。ただ要約しろと言われたら、「短期的目線」これが主な原因でしょうね。これはサッカーにかぎらず、ブランディングでもビジネスでもそうですが結果を急ぐものに、長続きするものなんてないですね。ちなみに先日パリサンジェルマンは監督を解任してましたが、そもそも監督を変えすぎるチームが上に上がれるわけがないんですよ。マンチェスターUしかり、チェルシーしかりですね。「信頼が人を強くする」この根本的なことがお金だか名誉だかに目がくらみすぎて見えていない。

事例が長くなりましたので話を戻します。
イギリスのプレミアリーグは、ここ数年確実に競争力が上がってきており、ゲームがおもしろいので世界中からの視聴者が増え、視聴者が増えると放映権利が高く売れるので相乗的におおきなお金が入ってきて成長しています。チームにお金があつまるとさらに良質な選手や監督が活躍の場をもとめて集まりだす。いわば相乗効果によるフィーバー状態です。ちなみにプレミアリーグは2強ではありません。リバプールやマンチェスターシティは一つ抜けていますが、その下のランクのチームでさえ決してあなどれない競争力です。つまりこのリーグは強いチームが多すぎて、他のリーグにくらべて各チームの「競争力が比較的均衡している」と言えます。
事例が長くなりましたのでまとめますと、

あらゆる成長には「競争力」が必要ですよ


ソニーがあそこまで成長できたのは、シャープや東芝の存在があり、トヨタが世界のトヨタになったのは、ホンダや日産の存在があったからではないでしょうか。

レッドオーシャンに向かいましょう! とは言いません。
ただ、ライバルと呼べる存在を1つ2つもつのもいいですよ、という話でした。

その理由は、成長できるからです。はげしい戦いを通じて、その激しさの度合いに応じた成長度が獲得できるんでしょうね。ロープレをやっていても弱小スライムを倒し続けたところで得られる成長値なんてたかが知れています。

ライバルと呼べるものがみつからない!というケースもあるかと思います。あるいは立場が違いすぎて相手がそもそも自分のことを知らない。
その場合は、仮想でいいと思ってます。勝手にライバル視。そんなんでいいんじゃないでしょうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?