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休日の私を支える、あの一言。「“暇”ってさ。最強だよね。」

いよいよGWです。今年は10連休という、信じられない長さのお休みです。
嬉しい方もたくさんいらっしゃるでしょう。旅行を計画されている方もいるでしょう。

我が家はというと、連休の真ん中当たりに「実家に帰省」という予定はあるものの、前後は普通の休日です。

割と仕事好き、というかぶっちゃけ「仕事大好き!平日どんとこい」な私は、実を言うと「休日って何したらいいんねん」と朝から途方に暮れることもあります。
連休とか恐ろしいですよ! 子供と一日中べったりが何日も何日も続く・・・おでかけのネタ切れ必至・・・

でも思えば、あるときから「暇すぎてやることない」という状況を肯定できるようになったなぁーと思います。

いつからだったか。
多分、5年前のことだと思います。

突然ですが、鈴木康広さんという現代美術アーティストをご存じでしょうか。

「まばたきの葉」「りんごのけん玉」「ファスナーの船」など、「そうかー!それってコレにも似てるよね」という、直感的にわかる二重の切り口を作品にしちゃうのが魅力の作家さんです(だと私は思ってます)。

(↓実際の作品はオフィシャルが詳しいです。いろんなのがあります↓)

この鈴木康広さんが、5年前、私が住んでいた金沢で「見立ての実験室」というワークショップを開催されました。

当時、私の子供は2歳。
引っ越したため勤め先を退職し、保育園も幼稚園も入れない息子と一日中ぶらぶら。
ぶっちゃけ、凄く暇でした。

(いや・・・それまでは広告業界にいたので、日付変わるまで会社で仕事してたし、産後も職場復帰して仕事&育児のダブルで働いてたしで、それに比べたら時間が余って余って・・・)

そんな中、私と息子は、金沢21世紀美術館を公園のごとくぶらぶらしていました。
そこで、鈴木さんのワークショップを知った訳です。

鈴木さんのことを全く知らなかった私は
「へー。なんかやるんだ、おもしろそう」
という単純な興味だけで、初回の説明会に参加しました。

説明会で、一人ずつ参加動機を言っていく中で

鈴木さんの大ファンなんです!」
「開催を知ってから参加したいとずっと思っていました!
ご一緒できるのがうれしいです!」

みたいな、皆様もう当然のように鈴木さんをご存じな空気で(そりゃそうだ有名な方だもの)、子連れでのんきに座っていた私は「ヤバイ・・・『暇だから来た』なんて言ったら、場違い甚だしいんちゃうか」と、一人恐れおののいておりました。

やがて、私の順番がきました。

ええい。もうどうにでもなれ」と開き直った私は、率直に「実は、ものすごく暇だったのでここに来ました」と、ほんとに事実をそのまま動機として述べたわけです。

すると、それを聞いた鈴木さんは。
「ははぁ。」と、ちょっと笑いながら言いました。

「なるほど。いいですね。
 “暇”って、最強ですよね。

なんと。

全面肯定してくださったのです。

「暇って無限ですよね。暇だと何でもできる。暇だからできるんですよね。すばらしい。いいですね。」

暇、暇と繰り返されると何やら申し訳ない感じもありつつ、でも、「いいね。暇。」という、暇を積極的に認める鈴木さんに「ほぁあ・・・これが世界のアーティスト・・・!」と思ったのであります。

以来、私の中で「暇は最強である。」という指針ができ、「今日は暇なのか・・・」と思ったとき、同時に「そうか、今日は最強なのか。」と置き換えることができるようになったのです。

最強なので、何したっていい。
別に家にいてもいいし、でかけてもいいし、寝てもいいしジャンプしてもいいし歌っても踊ってもいい。
無限であり、最強タイム。

ちなみに、鈴木さんのワークショップはというと、最終的に21世紀美術館に見立てたバウムクーヘンをみんなでつくって食べました。

↑むっちゃ、おいしかったです。手づかみで食べました。

私は暇になるたび、バウムクーヘンを食べるたび、あのときのことを思い出します。

“最強”を知った、あのときを。


さあ、もうすぐGW!怒濤の10連休!

皆さんも、この「最強タイム」を、存分にお楽しみください!\(^O^)/

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