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一方その頃(もう一つのストーリー)6
二回目に入所した施設で、
私は10年暮らす事になります。
私の部屋は、
小学低学年の子どもたちばかりの8人部屋でした。
広さは8畳程度。
夜になると、
ひしめきあうかのように布団を敷いて眠っていたのですが、
見回りの先生が廊下を通り過ぎると、
私以外の7人の子どもたちが、
毎夜私の背中の上で、
キャッキャ声を上げて、飛んだり跳ねたりしていました。
私はその時のイジメの対象でした。
イジメはリ
一方その頃(もう一つのストーリー)2
「あんたパーマ屋の子と仲良かったやんか。」
大人になってから母によく言われたんですが、全く覚えていません。
私の記憶では、
私はあまり人と話さず、
本を読んだり、原始人のぬりえを淡々とやっているような子でした。
母は当時、二十歳ぐらいでしたが、
昼間はデパートでレジ打ちをして、夜はラウンジ?で働いていました。
何度か『お父さん』という名前の人がいたり、
住む家が変わったりしましたが
一方その頃(もう一つのストーリー)
私が生まれた時、父親はいませんでした。
なんでも、
「ポコポコ子供ばかり生みやがって、ましてや女なんか可愛くもない」
そう言って、兄だけを連れてどこかへ行ってしまったんだとか。
あんたの父親は、最低な男だ!
母はいつもそう言っていました。
必死で兄を探して、
必死で働いて私を一人で育ててくれていました。
私はほとんどの時間、保育園で生きていました。
保育園が終わったら、次の保育園