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かを
2023年3月21日 22:10
入学式の季節がやってくる。小〜高の入学式はほとんど記憶にないが看護学校の入学式だけはハッキリと覚えている。私にとって大きな出会いがあったからだ。寮生活となる私は入学式の数日前に「入寮式」というものを済ませていた。入学式の日は水色のワンピースの上に真っ白なエプロンスカートというユニフォームに身を包み、寮から学校へと向かった。(私の卒業校は付属の病院があり、病院も学校も学生寮も職員寮も
2023年2月27日 20:30
私は女子高の出身である。創立100年近い学校で「茶道」「華道」「お琴」の授業もあった。制服は清楚を絵に描いたようなセーラー服である。その清楚なセーラー服のスカートを、ルーズソックスとのバランスを考えながら短くすることに私たちは一生懸命だった。(ちなみにスカートの裾に特徴的なワンポイントが入っていたため裾上げはできなかった。)毎朝スカートのウエスト部分をグルグルと丸め込み、丈を短くして
2023年2月24日 23:24
看護学校では2年生の秋頃から約1年間の長い長い臨床実習が始まる。病院のみならず保健所や保育園、包括支援センター、老人ホームなど様々な場所での実習が待ち受けている。実習(とくに病棟)の恐ろしさは、寮で先輩たちが日に日にやつれて老け込んでいくのを目の当たりにしていたため充分に知っていた。…つもりだった。実際の実習は想像の10万倍つらかった。まずレポートの量に辟易した。分厚いレポート
2023年2月18日 23:26
実習生さんと学生寮の話になり、今の時代の寮と私が過ごした学生寮との違いに愕然とした。今は寮と言っても普通のマンション暮らしとほとんど変わらないのだな、と驚いた。私の学生寮は上級生との二人部屋だった。(と話しただけで今の学生さんは悲鳴をあげた。)広さは6畳ほどで机が背中合わせに2つ。布団を敷くと先輩と添い寝状態である。テレビ、クーラーなし。炊飯器、ポット、扇風機、ラジカセなどの電化製
2023年2月16日 22:40
看護学生時代に哲学の授業を受けた。東京の大学からド田舎の学校までわざわざ女性講師が来てくれていた。初めてその先生を見た私たちは若干ざわついた。アメフトの選手のような肩幅だった。主張の強い肩パッドが、その先生の迫力をカサ増ししていた。授業は難しく退屈だった。私は先生の話を聞いてるふりをして、窓の外の景色や器用にペンを回す好きな人の長い指を眺めたりしていた。突然「そこのあなた立って」