#花の好きな人と繋がりたい
#21 花と数学③
前回の続きのお話です。
茎に葉っぱをどういう風につけたら、葉が重なるのを防ぐことができるのでしょうか?
「黄金比」という言葉を聞いたことはありますか?
1:(1+√5)/2 = 1:1.618… という数式で表される比率で、人が美しいと感じる比率と言われています。
名刺の縦横や、ピラミッドの底辺と高さ、自動車のホイールの設計、人間の容姿などなど、黄金比に基づいていると言われる比率は様々あります(
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#18 揺れる植物の本名
生き物の分類での本名のことを、学名といます。
"かいもんこうもくかぞくしゅ"
呪文のような言葉ですが、生き物の分類はこの言葉に従っています。
漢字で書くと、"界門綱目科属種"といいます。生き物を分類していくときの、世界共通の段階的なグループ分けの方法です。
ちなみに私たち人間は、
動物界(Animalia)
背索動物門(Chordata)
哺乳綱(Mammalia)
霊長目(Primate)
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#13 私たちが花びらと呼ぶもの③
"花びら"、つまり1つ1つの花が全て舌状花になったら、どうなるのか。
写真のキク(ピンポンマム)は、まさにそのような花の形をしています。
舌状花がたくさんあつまると、ボリュームが出て、全体として豪華に見えるようになります。こういった花の形を"八重咲き"と呼び、様々な植物の花で八重咲きの品種が作られています。
では、植物目線だと、八重咲きってどうなんでしょうか。
ほとんどの場合、舌状花の雄しべ
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#12 私たちが花びらと呼ぶもの②
キク科の花では、花びらに見えるものが、実は1つ1つの花になっています。
タンポポをイメージすると分かりやすいかもしれません。タンポポの綿毛は、1つ1つに種がついていて、飛んでいきますよね。
花が咲いた後、実や種ができたときに、花だったものがどんな形になっているかを考えると、どれが本当の"花"なのかが見えてきます。
さて、花の形が広がった舌状花になるか、すぼまった管状花になるかは、CYCLOID
#11 私たちが花びらと呼ぶもの①
花占いをしたことはありますか?
花びらを1枚ずつ取りながら、あの子は私のことを、スキ、キライ、スキ、キライ…
最後に残った花びらで、スキになるのか、キライになるのかを占う…そういう遊びです。
花びらの数がぱっと見て数えられてしまうと面白くないので、花占いをする時は、花びらがたくさんある花を選びます。
さて、私たちが普段"花びら"と呼んでいるものは、実はそれぞれが1つの花です。
写真のようなキク
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#10 花のつくりはABC
茎の先端にある茎頂分裂組織の小さな細胞がそれぞれ、ガク、花弁、雄しべ、雌しべという花の器官に分かれて成長していくために、植物はどういう制御をしているのでしょうか。
植物の研究者は、前回のカーネーションのような様々な"変な花"を集め、観察し、ABCモデルという考え方によって花器官の制御の仕組みを明らかにしました※。
2枚目の画像でABCモデルを簡単に説明します。
茎頂分裂組織では、A、B、Cの
#8 花から葉っぱが出た?
植物に花というものが無かった所から、花がどうして生まれたのか、その答えも植物が教えてくれます。
植物の体の組織は色々ありますが、大きくは3つに分けることができます。根、茎、葉です。体を固定し水分や養分を吸い上げる根、体を支え血管のように水分や養分を行き来させる茎、光合成によって養分を作り出す葉です。
では、花はこの3つの中でどれに属する組織でしょうか。
写真の花を見てみてください。この花もバラ
#7 花の形はいろいろ
前回まで3回に渡って、花の進化の歴史を駆け足でたどってきました。現在、地球上の全植物種数は約27万ともいわれ、日々新種が発見され続けています。
植物の分類は、形態や交配可能かどうかや遺伝子解析で行われます。それだけたくさんの植物があるということは、花の形も様々あります。例えば、バラ、チューリップ、アジサイでは、花の形が違いますよね。
花は、交配して子孫を残すため、花粉や生殖器官を守るための植物
#6 植物の進化と花の誕生③
#6 植物の進化と花の誕生③
前回は、植物にとっての種の発明と、マツやスギなどの裸子植物の戦略をお話しました。
しかし植物はこれに満足せず、さらに考えます。「もっと効率よく、短期間で種を作るにはどうしたらいいか」と。
例えば、スギの花が咲く季節、つまりスギ花粉の季節は早春ですが、種が完成する季節は12月です。交配してから受精して種ができるまで、とても時間がかかります。せっかく大量の花粉を飛ば
#5 植物の進化と花の誕生②
植物は他の個体との交配によって、様々な遺伝子を獲得し、環境の変化に適応していきました。
花の進化とは、植物がどうやって他の個体と効率よく交配するか、どうやって様々な環境で生き残っていくか、その試行錯誤の結果とも言えます。
植物は、初めはシダやコケのように胞子で自分のテリトリーを広げていましたが、ある時、"種"という画期的な発明をしました。
種は小さく軽く、風や水の流れによって遠くに運ばれ、まだ