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「くらしと備え」いつもの無印良品で災害に備える。無印良品リニューアルオープン イベントにいってきました〜イベントレポート〜

2023年9月8日にリニューアルオープンした関西最大級の無印良品グランフロント大阪。現在、リニューアルオープン トークイベントが数多く開催されています。その中のひとつとして開催されたのが、「「くらしと備え」いつもの無印良品で災害に備える。」です。

無印良品では、2011年から「いつものもしも」と題し、使い慣れた日用品を使って日常的に災害に備えるため、さまざまなプログラムを実施しているそう。それらの取り組みについて株式会社良品計画 執行役員 ソーシャルグッド事業部 長田英知 氏がお話されたイベントのレポート記事をお届けします。

会場は無印良品 グランフロント大阪4F。イベントスペースとコワーキングスペース、そしてキッズスペースがあり、休日ということもあってフロア全体が賑わっていました。

イベント会場に到着するとまず目に飛び込んでくるのが、前方に並べられた防災グッズです。

あわせて「いつものもしも防災セット」をはじめとした防災グッズの紹介資料も配布されました。こうして一覧で見ると、無印良品の防災グッズは全体的に色味が落ち着いていて、自宅に置いていても悪目立ちしないなあということに気づきました。

イベントが始まり、株式会社良品計画 執行役員 ソーシャルグッド事業部 長田英知 氏から無印良品と防災の関わりについての説明がおこなわれました。
ちなみに、あまり聞き慣れない「ソーシャルグッド事業部」という部署は暮らしのためのリノベーションを行う部署なんだそう。産直事業などもおこなっていて、「もの」ではなくサービスを新しく作る取り組みを中心に行っていて、無印良品の防災への取り組み「いつものもしも」もそのひとつなんだそうです。

無印良品では2011年3月から防災への取り組みについての名称を『いつものもしも』に変更し、今日まで活動を続けているそう。

「いつものもしも」は無印良品が提唱する、「知識」も「もの」も含めた備えを日常的に身につけようという考え方です。小さな積み重ね(備え)が一人ひとりの備える力を高めること、そして日頃から周りとのコミュニケーションをとっておくことが災害に備えるために必要ということですね。
このような考え方をもとに様々な防災グッズが展開されています。

【写真左下】消化器・・・見慣れた赤ではなく、部屋に馴染む白が印象的。「公共施設であれば誰の目にもとまりやすい赤が適しているけれど、自宅のどこに消化器を置いてあるかがわかっていれば赤色で目立たせる必要がないのでは?」という発想から生まれた白色の消化器。

【写真右上】防災セット・・・「携帯セット(持ち歩くカバンに入れておく)」 「持ち出しセット(避難所に持っていく)」「備えるセット(自宅で避難生活を続ける時に使う)」と用途に合わせて展開されています。

【写真右下】防災スリッパかかと付き・・・ソール部分が厚くなっていて、割れたガラス片などを踏んでも大丈夫。かかともついているのでそのまま外に避難ができます。
【写真左上】前述の防災セット(携帯セット、持ち出しセット)・・・被災者の方にヒアリングを行い、要望が多かった「耳栓」が持ち出しセットの中に入っています。

ほかにも、長期保存が可能な食品などさまざまな防災グッズが紹介されました。
こうして製品を見てみると、普段づかいもできて非常時にも使える製品が多いことに気づきますね。

製品のほかにも、無印良品の防災への取り組み「いつものもしもCARAVAN」が紹介されました。
自治体や大学、警察/消防などと協力して、さまざまなブースを出し、防災意識を高めることを目的に日本各地で開催されているそうです。家族で楽しみながら防災意識を高めてもらうために子ども向けのブースもあります。
今年の6月には神戸で開催され、10月には池袋で開催を予定しているとのこと。

また、広島県福山市とは「災害時物資売買予約契約」を締結しているそうです。
これは、災害時に店舗で販売している商品のうち、あらかじめ避難所で必要となる物資の種類と数量を定め、指定の避難所に配布することを約束するもの(※店舗が被災していないことが前提)。

これにより、行政側は倉庫の保管料や食品の賞味期限(フードロス)などを気にする必要がなくなります。無印良品の店舗をある種の倉庫のように扱うイメージで、個人レベルを超え、自治体と企業が協力したある種のローリングストックと言えます。この取り組みは今後全国各地に展開していきたいと考えているそうです。


無印良品による防災へのさまざまな取り組みが紹介されたイベント。参加者にとっても学びの多いイベントとなりました。
防災グッズを日常づかいできるという発想は今後の災害への備えに役立ちそうです。



防災ユニバーサルデザインブック制作委員会(BOSAI Universal Design)【TEAM BUD】についてはこちらの記事をお読みください


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