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特別展『関東大震災―原点は100年前―』レポート記事

「ぼうさいこくたい2023」が開催された横浜では、100年前の関東大震災にまつわる展示会が様々な場所で開催されていました。

神奈川県博物館協会では、「神奈川震災100年プロジェクト」として、関東大震災100年に関わる展示事業を行う加盟21館園と「神奈川震災100年プロジェクト」を立ち上げています。

参加館園の事業への相互協力や県博協ウェブサイトへの特設ページの開設なども行われ、こちらのページで確認すると、21箇所もの施設で、関連する展示が開催されているようです。
http://kanagawa-kenpakukyo.server-shared.com/kanashin100.html

その中で、神奈川県立歴史博物館で開催されていた『関東大震災―原点は100年前―』へ行ってきました。

マグニチュード7.9と推定される巨大地震は、それに伴う火災や土砂災害、津波などによって関東地方を中心に甚大な被害をもたらしました。

そうした被害の惨状が当時の写真や手記などによって生々しく伝えられています。

展示は被害についてだけではなく、その後の県西部での森林復旧工事、震災後の産業復興策として現在の山北町で導入された足柄茶の動向など「復興」にも焦点があてられています。

都市の骨格が形作られたとも言える現在につながる一連の歴史が一堂に会する圧巻の展示でした。

吉田初三郎「神奈川県鳥瞰図」(1932年、神奈川県立歴史博物館)

神奈川県立歴史博物館は、明治時代の建築巨匠である妻木頼黄(つまき よりなか)の代表作として知られる名建築で、関東大震災を生き抜いた生き証人でもあります。

この高い格式を感じさせるネオ・バロック様式の銀行建築が現代の私たちにも体験できることは、紛れもなく横浜の人々が震災後の復興に貢献した結果と言えます。

会場には、多くの人々がチケット販売の列に並び、100年という特別な節目に加えて、「防災」に対しての意識の高まりを感じさせる活気が広がっていました。

おわりに

今年は1923年に発生した関東大震災から100年の節目にあたります。このイベントを通じて、過去から学び、次世代につなげる大切さを再認識し、防災意識の向上と助け合いの重要性を改めて感じました。

「ぼうさいこくたい2023」をきっかけに、わたしたちTEAM BUDも、一人ひとりが備えを育み、共に支え合う安全な社会を築くために活動を進めていきます。

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