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読んだ本の感想

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卍丸的な読書感想文集
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#読書記録

2022年上半期の読書

今年、上半期に再読したもの以外で印象にのこっているもの バタイユの著書全般とウエルベック…

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2022年4月の読書まとめ

4月は9冊中、5冊新たな出会い、4冊は気になる箇所の再読でした。 印象に残っているのはアレク…

6

2022年1月の読書まとめ

バタイユ一色になりそうだったが、かろうじて年始に再読した百年の孤独が何となく微笑ましくさ…

5

2021年10月の読書メーターまとめ

10月は9月よりは割と読めた方だったと思います。 主に、ミラン・クンデラとチェコの歴史を…

7

マチネの終わりに

著者 平野啓一郎 出版 文藝春秋 2019年6月10日第一刷 2019年10月15日 第5刷 初出 毎日新…

5

かわいい女・犬を連れた奥さん

訳 小笠原 豊樹 出版 新潮文庫 医学は正妻、文学は愛人 チェーホフの有名な言葉です。(18…

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新実存主義 人間の心の問題に取り組む

著者 マルクス・ガブリエル 他 訳 廣瀬 覚 出版 岩波新書 1822 はじめにAmazon Kindleを眺めていた際、新実存主義や新存在論というマルクス・ガブリエルの提唱する語彙に魅了され、本書に目が留まった。一時期、僕は、ヤスパース、ハイデッガーやサルトルに傾倒していた時期があった。 皆さんご承知のように、マルクス・ガブリエルの名前に関しては、ここ数年、TVや書店で彼が取り上げられている。だが、僕は、彼の思想までは詳細に辿っていなかった。 概要だけでも知りたくなり、本

1984年

1984年 著者 ジョージ・オーウェル 高橋 和久 訳 出版 早川書房 新訳版 オーウェル最後の…

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不穏の書、断章

不穏の書、断章 著者 フェルナンド・ペソア 澤田 直 訳 出版 平凡社 幸福な過去 、その想…

7

トレブリンカ叛乱

『トレブリンカ叛乱』 著者 サムエル ヴィレンベルク 出版 みすず書房 ノンフィクション …

2

夏物語

夏物語 著者 川上未映子 主人公 夏目夏子 姉巻子 姉の娘緑子 夏子の周囲の人々 ※ネタバレ…

1

真夜中のハルキスト

 謎のロシア美人諜報員Tが寝息を立てはじめたのを僕は聞き逃さなかった。今、彼女は大の字で…

4

たゆたえども沈まず

たゆたえども沈まず 著者 原田マハ 📝タイトルの由来 パリ市紋章にラテン語で記されている。…

5

クララとお日さま そして グールド

クララとお日さま 著者 カズオ・イシグロ ★★★★☆(妻にとっては★5) 「このお話、グールドの弾くゴルドベルクのアリアが流れてきそう」 クララがショーウィンドーに立ち、少女が来るのを待ち侘びる場面に差し掛かった場面で、不意に、妻がそう言って、グールドを流し始めた。 それから数日間、毎晩ゴルドベルクを流しながらの妻への僕の読み聞かせが始まった。 — 観察力が飛び抜けて素晴らしい、嗅覚を持たないAF 人工親友のクララとその持ち主少女ジョジーやその家族、ジョジーの儚い恋人少