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「神輿を担ぐ者」の矜持

昔の週刊プロレスには「熱戦譜」というページがありました。全ての団体の試合結果を載せてくれたのです。業界の細分化が進んだいまでは難しいでしょうね。

私はあれを見るのが好きで、たまにどこかの地方で番狂わせがあると「お、マシンが長州に勝った!」と喜んでいました。

あと印象に残っているのは大仁田厚選手率いるFMW。メインの6人タッグの結果が、ほぼ連日「○大仁田(○分○秒 サンダーファイヤーパワーボム→エビ固め)×保坂」だったのです。

保坂選手がのちにジュニアのシングル王座を獲得した際、このことが記事になりました。やはり首の状態などに影響が出ていると。そうした日々の忍耐が報われてのベルト戴冠。控え室で仲間に祝福されていた写真がいまも記憶に焼き付いています(特に極悪ヒールのミスターポーゴ選手が笑顔で喜んでいたことが)。

保坂選手、いまはガンと闘病中とのこと。またリングに戻ってきてくれると信じています。

さてグレート-O-カーン選手。7連勝はさすがです。でも私みたいなひねくれ者の目は、むしろ連日大技を食らってフォール負けを続けたロスインゴのBUSHI選手に向かいます。誰かが勝つということは誰かが負けるということ。敗者がいなければ勝者もまた存在しない。その辺のことをコメントに盛り込んでくれたら「おっ」となったのですけどね。

とはいえ、実は-O-カーン選手もBUSHI選手と同じ「縁の下の力持ち」タイプ。おいしいところを仲間に譲り、敵の技は自分が受ける。↓のツイートからもそんな健気で真面目な一面が窺えます。

-O-カーン選手、「舌戦」が得意な内藤選手とコメントで渡り合った勇気は見事でした。私も職場ではあなたと同じ「神輿を担ぐ」側の人間です。担がれるのが当たり前な連中には絶対わからないことがありますよね。広島大会、極上のファイトを期待しています!!!



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