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「数字の表面」を眺めるのではなく

阪神の失策数がまたリーグ・ワーストになったとのこと。

ただ今年は内容が異なると感じています。

5年連続でワーストだった主要因はポジションをコロコロ変え、不慣れな場所を守らせたこと。土のグラウンドで浜風が吹く甲子園をホームにしているのに守りを軽視するのはおかしいとずっと指摘されていました。

昨年は佐藤輝明選手がプロ初のセカンド(OP戦で一度試しただけ)に入ったこともありました。その時はダブルプレーをとれなかったはず。記録には残らないけど「併殺崩れ」も状況によっては失策でしょう。

今季は岡田監督の意向でレギュラーの守備位置を固定し、肩の強くない中野選手をセカンドへコンバート。明らかに併殺が増えました。

そしてエラーの数を指摘されがちなショートの木浪選手。たしかに私みたいな素人の目には凡ミスと映るケースが多いかもしれない。しかし彼が「恐怖の8番打者」としてチームを支えているのも事実です。火曜のゲームでは10回裏の最終打席で9球粘り、田島投手を疲弊させました。アウトになったとはいえ、間違いなくサヨナラ勝ちに貢献しています。

守備位置を適材適所で固めたことが打席における集中力を高めたのか、今季はチームの四球獲得数が増えています。エラーを必要以上に槍玉に挙げない監督の姿勢も「バットで取り返す!」という選手のモチベーションに繋がっているはず。

もちろんミスはしない方がいい。改善も必要です。しかし業務中は反省して切り替えることが最優先。恥や後悔でモヤモヤしていたら別のミスを生んでしまいます。

エラーはどうしても起こる。ならば誘発する要因をひとつずつ減らし、起こった後は発奮材料に換えるようなマネジメントを施す。それもトップの手腕ではないでしょうか?

数字の表面を眺めるのではなく、内に潜む本質を正しく読み取る。評価する立場の人にはそういうフェアな視点を持っていてほしいです。

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