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「ハートのデカさ」と「21年振りの更新」

2階級制覇。

ボクシングやMMAなどとは異なり、プロレスでは軽量級であるジュニアヘビー級の選手がヘビー級の王座に挑戦することが認められています。ゆえにジュニアのベルトとヘビーのベルトを同時に持つことが可能なわけです。

新日本プロレスの高橋ヒロム選手は、レスラーになる前から「IWGPジュニアのベルトを持ったままIWGPヘビーのベルトを獲る」ことを夢にしていたと聞いています。発想が常人とは別次元。ただ、私は彼にその夢を抱かせたきっかけがあるのではと推測しています。

ヒロム選手は2002年のG1クライマックス決勝・蝶野正洋 vs 高山善廣戦をテレビで見てプロレスにハマりました。ならば同年のプロレス界で起きた出来事を調べ、↓に行き着いたとしても不思議ではない。

2002年4月にプロレスリング・ノア有明コロシアム大会でおこなわれた秋山準 vs  小川良成のGHCヘビー級王座戦です。

当時もいまも小川選手の体格はジュニア。「デビューした時から、俺より小さい人はいなかった」と話していた記憶があります。

普通に秋山選手が勝つと確信していました。ところが小川選手が丸め込み、まさかの王座移動。私が見てきたプロレスの中で最大のサプライズです。ファン時代のヒロム選手はこのことを知って「じゃあ俺はジュニアのベルトを持ったまま同じことを成し遂げてやる!」と考えたのではないでしょうか?

ちなみに小川選手は全日本プロレス時代、ジュニアのシングル王座とヘビーのタッグ王座を同時に保持していたこともあります。

大多数のファンは、昔の私みたいにSANADA選手の防衛を信じて疑っていないはず。ヒロム選手、チャンスです。身体が小さくてもハートがデカければ勝てるともう一度証明してほしい。「自分史上最大のサプライズ」が21年振りに更新されることを祈っています。

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