「ふたりで」いなくても「ふたりが」いるだけで

おはようございます!!! 最近は寒暖差が激しく、花粉症も出てきました。こういう時節にオススメの、温泉へ浸かるようにリラックスできる曲と明日へ向かうエネルギーが自ずと涙を誘う曲をご紹介します。

2006年1月に同時発売されました。なぜか3万枚限定でした。これらが現時点では彼らの最後のシングルとなっています。

私はふたりが別々の道を歩む可能性を考えたことは一度もありません。でもいまはそれと変わらぬ強度で、ふたりが元通り一緒に活動する未来も見ていません。悲観的に、ではなく楽観的に。

ASKAさんが2018年に発表した「憲兵も王様もいない城」という曲に「トランプで組み立てた お飾りのような城を出る」という一節があります。往年の輝きを失い、半ば形骸化した張りぼてのような城。かつてそうだった、という記憶と実績がなければ誰も城だとは思わないかもしれない。

でも住み着いている人やそこで働いている人にとってはいまも城です。長い間、文字通り人生を懸けて必死に築いてきた大切な場所だから。

これまで通りの生活を守りたい人と新しい世界で己を試したい人。事件のことを脇に置いて考えてみると、彼らが道を違えるのはむしろ前向きな決断です。久しぶりに上の2曲を聴き比べてそう思えました。各々の長所と武器と魅力がくっきりと分かれていますから。穏やかな柔らかさと揺るがぬ力強さ。まさに月と太陽。ふたりが一緒じゃなくてもふたりの新曲を聴くことはいまもできる。それだけで幸せです。

ASKAさん、お誕生日おめでとうございます。あなたの曲を励みにしている名もなき書店員より。

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