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「追う価値」があるから諦めない

皆さんのいちばん悔しい「負け」って何ですか?

全く力が通用しない負け? あと一歩で逃した負け? あるいは勝てるはずの相手に油断して取りこぼした負け? 私が人生でいちばん悔しかった負けは「その後の『空気』が一変した負け」です。

小説すばる新人賞の3次選考で敗退したときがそうでした。当時、他の新人賞で「入選」をもらい、専門学校のコンテストでも1位に選んでいただきました。ある先生に「出版社に紹介してあげますよ」と言われるなど、完全に風が来ていました。周りからも「デビューは時間の問題だよね」と。

でもあっけなく敗退。翌年も2次選考止まり。誰もデビュー云々の話をしなくなりました。いつしか1次選考すら通らなくなり現在に至っています。

中邑真輔は2018年のロイヤルランブルで初出場初優勝を成し遂げました。そして「レッスルマニア」でWWE王者・AJスタイルズに挑戦。メインではありませんでしたが、このカードは全世界が見つめる業界最大のイベントで後ろから3番目に組まれました。ファンや関係者の多くが彼の勝利を確信していました。王座奪取は時間の問題だよね、と。

ところがまさかの敗戦。その後も何度かWWE王座に挑みましたが、獲ることはできませんでした。最近では挑戦権を得ることすらありません。完全に機運を逸してしまったのです。

そして2021年。風向きが再び変わりました。

「もう本を出すのはムリかな」「作家を目指すだけが人生じゃない」と何度も考えました。そのたびに「いや違う。このままじゃ終われない」と一念発起し、最近は書く作品を長編から掌編へ、戦う舞台を新人賞からnoteへ変えました。より自分の感性や持っているものをクリアに落とし込めるから。

↑の動画における「なりたい自分になる」「もうなりふり構っちゃいられねえ」というフレーズがそんな私の思いを代弁してくれているようで全身が熱くなりました。

ロイヤルランブル2021、真輔は優勝できませんでした。まだまだ先は長い。負けた瞬間から夢の続きが始まります。彼はきっと独自のスタイルで「なりたい自分になる」ための道を切り開いていくはず。私も同じです。雲を掴むような話かもしれない。いいじゃないですか。雲を掴むぐらいの夢だからこそ追う価値を感じるし、だからこそ諦めたくないんです。



作家として面白い本や文章を書くことでお返し致します。大切に使わせていただきます。感謝!!!