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「緊急事態宣言」中の書店事情

世間は緊急事態宣言の真っ只中ですが、都内の書店のほとんどは時短で営業を続けています。

当初、今回は昨年とは違って書店も休業要請の対象に入っていました。それが外れた理由は何なのか。「ロフトやユニクロは閉まっているのに本屋は営業中」という商業施設もあるみたいですね。

これは「書店員=エッセンシャルワーカー」というお墨付きを得られたと考えてよろしいのでしょうか? 本は水や食料と同じ生活必需品であり、もっと誇りを抱くべき仕事であると。コンビニやスーパーで働く人も同じ気持ちのはずですが、だったらもう少し給料に反映して欲しいです(会社にではなく出版業界の不公平な仕組みに対する物言い)。

他はどうか知りませんが、私の職場の混み具合は普段の平日並み。人の数は多いのですが、皆さん「本を買いに来た」というよりも「他に行くところがないから暇潰しに立ち寄った」という感じです。

割と動いていたのは東野圭吾の新刊かな? 中村文則「カード師」もちらほら。どちらもそこそこ分厚いけど連休中に読むのでしょう。

館の都合で閉まっている書店もいくつかあります。「いつも買いに行っているところがお休みでこっちに来た」という方が数名いらっしゃいました。

昨年まで勤めていた店の上司は「こういう時(近隣の他の書店が休業中)こそ、固定客を奪うチャンス」と話していました。言わんとすることは理解できたけど、どうもしっくり来なかったです。奪う奪わないよりも「自分たちとお客さんにとってどういう状況が最も心地良いか」を追求する方が力を尽くす甲斐があると思いませんか? 

おにぎりの味が各コンビニで異なるように、在庫のラインナップも各書店ごとに違います。ルールやこだわりも多種多様。だからこそお客さんは選ぶ楽しみを得られますし、従業員は互いの長所を取り入れて切磋琢磨していけます。いろいろなお店があった方が絶対にいいんです。

息が詰まりそうになったら、お近くの本屋へぜひお越しくださいませ。




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