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誰かが見てくれている

中邑真輔、やはりベビーターン(悪役から善玉へ変わること)していました!!! テーマ曲もベビー時代の「The Rising Sun」に戻っていました。

感激すると同時に「WWEはやっぱりすごい」と改めて思いました。

↓の動画には入っていませんが、対戦相手のジェイ・ウーソは試合前、マイクでいろいろしゃべっています。その中で「中邑なんて大したことない」みたいなディスる態でさり気なく宣伝を入れていました。アイツは先週誰々を倒したとかキング・オブ・ストロングスタイルだとか。客が真輔に興味を抱くようなことを話し、且つ己は嫌なヤツに徹する。これによって我々が真輔を応援して盛り上がるための下地を作ったわけです。

試合でもジェイは相手の良いところを上手に引き出しています。正直感服しました。彼はリキシというレジェンド・レスラーの息子です。「親の七光りで契約できたんだろ」と思っていました。身体能力やカリスマ性も普通ですし。でもこうして見ると、ちゃんといい仕事をしています。真輔がヒール時代にずっとやっていたように、ベビーフェースを引き立てて負ける役割を十分に果たしていました。

逆に言えば、そういう腕を持った選手じゃないとWWEではやっていけないということ。たとえレジェンドの息子でも、負け役をしっかりこなせない者は生き残れないのです。

店の売り上げが伸びて評価されるのは店長や正社員。私は非正規なので数字が上がろうが下がろうが給料は安定の低空飛行です。ゴミ捨てやカバー折りなど雑用もこなします。でも「俺たちがいないと潰れる」「俺たちがこの店を支えている」という自負では負けていません。

そういう自分の目には、試合に勝って脚光を浴びるスターよりも、彼らを引き立てる対戦相手の方がしばしば眩しく映るのです。

いずれジェイにも「いい風の吹く」ターンが回って来るでしょう。誰かが絶対に彼の働きぶりを見ているから。ちょっとだけ楽しみにしています。

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