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ムリをしたくないときの対処法

ヤフコメの中に「オリンピックよりも東北の活力になる」というものがあって。たしかに、と思いました。私自身、彼のピッチングや仕事に対する姿勢から多くのことを学んだからです。

2013年の「24勝0敗1S」の衝撃はいまでも忘れられませんが、2009年の印象も強く残っています。WBC制覇からシーズン入りした選手の多くが調子を落とす中、開幕から4試合連続完投勝利。これだけでも十分凄かったのですが、私が「本物だ」と実感したのはその後。絶好調の最中で違和感を訴え、二軍調整に踏み切ったのです。

私も身に覚えがありますが、若いときは調子が良くて結果も出ていると、ついそのままハイペースで飛ばしちゃうものです。本当は休みたいのに期待を裏切りたくないからムリをしたり、意気に感じて自発的にサービス出勤&残業をしたり。

人一倍頑張ったという矜持を抱くのは悪いことではありません。揺るがぬ自信の糧になるから。でもそれが行き過ぎると、上司に嫌なことを言われた際に「あんなに身体張ったのに」と気持ちが冷めてしまう。

結局いちばんしこりを残さない方法は「己の内なる声に素直に従うこと」。絶対にムリをしないということではなく、行けるときは行き、引くときは引く(実際2013年の日本シリーズで田中投手は完投した翌日にリリーフ登板をしています)。ダルビッシュ投手のアドバイスもあったみたいですが、当時高卒3年目の彼がすでにこのバランス感覚を身に着けていることに感心し、己の甘さを反省した次第です。

おかげで休日出勤を要請されても、断るときは断ることができるようになりました。一瞬気まずい空気が流れたとしても、長い目で見たらそうする方がお互いのため。「え、ダメなの?」みたいな顔をしてくる人は所詮その程度と割り切るか「あなたの立場ならそうだろうけど」と理解した上でスルーすればいい。

勝負するときは勝負し、守るときは遠慮せずに自分の身は自分で守る。これはたぶんどの仕事にも当てはまる社会の大原則。田中投手が教えてくれました。彼の熱いピッチング、心から楽しみにしています。

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