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「直接対話」と「サイン貰い忘れ」

なるほど。

モーションの大きなアンダースローで投げる青柳投手にとって、盗塁を防ぐクイック投法は必須の武器。きっと長年練習を積み重ね、試行錯誤を繰り返し、少しずつ磨き上げたのでしょう。

さらに件の試合でストライクが入らなくなった原因は、マウンドが合わず、修正が効かなかったこと。にもかかわらず、岡田監督はクイックが原因みたいなコメントを出したわけです。

青柳投手からしたら、これまでの努力を否定されたように感じたかもしれません。

この段階で不貞腐れ、壁を作る人もいるでしょう。彼は違いました。まず記者に対して「監督と紙面で会話したくないのでノーコメント」と釘を差す。そして翌日に「話を聞かせてください」と志願し、練習中に岡田さんとふたりきりで対話したのです。

マスコミへのコメントといえば、故・野村克也さんの「ボヤキ」。ユーモアに富み、一定の宣伝効果もあったはず。しかし一方で「直接言ってくれればいいのに」と嘆く選手もいました。岡田さんはノムさんの下で二軍監督を務めていたから、やはりわかっていますね。

自分から歩み寄ったエースとしっかり応えたリーダー、どちらもプロだと感じました。

もちろん他の人を間に入れる方が円滑に運ぶケースもあるでしょう。

書店員は、誰しもクレジットのサイン貰い忘れを一度は経験します。私も過去にやらかしました。社員が一方的に責めてきてモヤモヤしたのですが、店長から直接「施設の事務所で反省文を書かされるんだ」と聞かされ、申し訳ない気持ちになりました。別の時には社員ではなく、立場の近い先輩から「忙しいし仕方ないよ」と言われたのが響きました。

相手や状況によって「誰がどういう言い方をするべきか?」の最適解は変わってきます。いずれにしても、大雑把に済ませない姿勢が肝要だと学びました。

プロ野球、いよいよ開幕!! 

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