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【本とわたし】 6月の読書記録 

 7月の入りましたね。夕方18時でも空が明るく、夏風が心地よく感じる季節。早めにお風呂に入って、ベランダに置いている椅子に座って、火照った身体を休める。風が気持ちよく、流れる雲を眺めながら、ぼーーっとするのが好きです。

6月も、いろんな感情や気づきがありました。

  • 買ったアイスが美味しくてうれしかったこと

  • 私の話をじっくり聞いてもらえたこと

  • 怖くなったときに、ちゃんと「怖い」と言えたこと

  • 亡くなった人を思いだし泣いた夜のこと

  • 悲しみはひとりで味わうもの「孤独」と気づいたこと

  • 本当に大切なことは目に見えないこと

  • どうすればいいのか答えは決まっていたんだ、と気づいたこと

  • 子どもは相当な力を持っているんだ、と気付かされたこと

  • 「今失敗しないでね、いつ失敗するの」と言われた先生の言葉

  • 生きている、生かされている喜び

「夏休み何をしようかね?」 まったり〜


今日は、6月に読んだ本の記録です。
写真にはありませんが、西加奈子さんの「くもをさがす」も読みました。
詩集、小説、エッセイ、満遍なく読みました。


▼はーばーらいと 吉本ばなな

なにかを悪くしようと思って始めてる人はいない。だんだんズレていくのだ。その感じはこの世にあちこちに ありあまるほど あふれている。

P131

一見、恋愛小説のようなんだけど、そうではない。
ただの恋物語として終わらせていないところが、またいい。

信仰と自由、初恋と友情。訣別と回復。
それぞれが折り重なるように、物語が続いてゆく。

ばななさんが描く世界観
重苦しくない、希望だ、
心が澄んでいく感じがした。


▼本屋、ひらく 

準備はとても大変だったけれど、その期間は「楽しかった」という思い出しかない。何かを自分でゼロからはじめるためには、たくさんの人に助けをもらわなければならない。あらためて「自分はひとりで生きているんじゃないんだ」ということを心から実感する機会になり、作る行為は人を救うということを知った。

書店が減っているといわれる中で、
新しい本屋を開く人たちがいる。

本屋を開いている人たちの、それぞれの人生。
それはいいお話だけではなくて、苦労や辛さも含めて。

人が何かを始めるときの情熱、そして覚悟。
文章からその思いは滲み出ている。

そしてその商いを「継続させていくこと」

読んでいるだけで、何か背中を押されるような
勇気をもらえた。


▼いかれた慕情 僕のマリ

もう書けないかもしれないと思っても、書くことが嫌いになる日なんて一日もなかった。誰かの人生に触れて魂が震えるたびに、生きててよかったと思う。悲しみや怒りすら愛おしいと思えるようになった。自分を晒すことで嫌われても引かれてもいい。ただ静かに続くこの激情を書いていけたら。才能がなくても情熱を持ち続けたい。わたしは一生、恥をかき続ける。

読んでよかった、出会えてよかった。
わたしも、この本を見つけて読むことができて
嬉しいです、、、と伝えたい。

私の感想が、この本の良さを弱めてしまわないかと
思ってしまう。

ほんと、すごく良いから読んで!しか言えない。


▼アムリタ上・下 吉本ばなな

そのことに悲しむでも、わくわくするでもなく、ただこうして、人生や景色に溶ける。ダンスする。それだけ。当然のように。それだけだ。

登場人物、それぞれに抱えているものがある。
ずっと、生と死が横たわっている物語。

だからこそ、その日常のなかに光があり、希望の言葉がある。
私にとってはあまりにもメモしたくなるような言葉が多すぎて
付箋だらけになった。

ばななさんの描く世界観が好き

死者は、やさしい面影だけを心に広げる。

笑顔がきれいです。希望の匂いがします。

重すぎる、救えない。わかりすぎる、受け流せない。


▼やがて満ちてくる光の 梨木香歩

つまり、「許す」という態度ではなく、「受け容れる」という姿勢で、ということですが、それが一番貴いことのように思います。

梨木さんの好奇心、自然に対する思いと考え。
文章を書き始めた初期の頃から最近の作品を集めたエッセイ。

アンテナ高くたっている方の視点から眺める物事は奥深い。
自分は同じ方向からしか見ていないんじゃないかとハッとする。

ため息つきながら、でも言葉にうっとりする。

誰にとっても、自分自身に戻れる「場」というのが必要なのだろう、きっと。たとえそれが部屋の片隅に置いた椅子のコーナーであっても。

▼死者の贈り物 長田弘

▼深呼吸の必要 長田弘

長田さんの詩集は
よし、読もう!と構えずに
読みたい時にさらりと読める。
薄いけど、中の言葉は深い。

「死が遠いものではない」
感じている私にとって、

死者の贈り物は、
日常のなんでもないものに目を向ける
今、あることにそっと目を向ける
温かな眼差しのよう。

川上弘美さんの「あとがき」にまた胸が響く。

親しい人が亡くなる。好きだった人が亡くなる。もしも今よりも数十年前ならば、耐えられない悲しさ辛さだったことだろう。
けれど、死が遠いものではなく感じられるようになってからは、その悲しさ辛さのなかに、切先の鋭い悲しみ、叩きつけられるような辛さだけではない何かが混っていると感じられるようになってくる。
その「だけではない何か」を長田弘はこの詩集の中で繰り返し辿ってゆく

死者の贈り物



言葉を深呼吸する。あるいは、言葉で深呼吸する。そうした深呼吸な必要をおぼえたときに、立ち止まって、黙って、必要なだけの言葉を書きとめた。そうした深呼吸のための言葉が、この本の言葉の一つ一つになった。
本は伝言板。言葉は一人から一人への伝言。

深呼吸の必要



ちりん、ちりん 夏の音〜

読書は心と魂を満たしてくれる
自分自身を見つめ直すひととき

物語や知識が心に響くとき、
人生の色を豊かにしてくれます。

7月も読書を楽しみましょう!
今日もありがとうございます!



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