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【本とわたし】 本はわたしの感情を動かす。

本は、読み手の心を、感情を、動かす。
ことばと出会うことを、続けなければならない。

『お母さんの読書会〜子育てを語り合う〜』

普段のじぶんの子育てから一歩離れて、自分を見つめること。それがどんなに大切なことかと、離れてみるとよくわかる。自分がよく見えることがある、ハッと気づくことがある。そういう時間を大切にしたいと思っている。

日常の中にある、小さなほんの些細な親子の交流が、毎日子どもの心の井戸に入っていく。「人の心は深い井戸に似ている」と、児童精神科医の渡辺久子先生がおっしゃっる。自分の子どもへの接し方について、ハッと気付かされた言葉です。

心の地層は、日々の心の営みの中にじっくりと確実につくられています。
そして子育ては、子どもの心の井戸に日々思い出を投げ込む営みに似ています。日々の親子の何気ない交流が、あるときはきらきらと輝く金銀の砂となり、あるときはどず黒いクズ鉄の砂となって子どもの心の底に溜まっていき、これから長い人生の土台となる地層が幼い心の底に着々と築かれていくのです。

抱きしめてあげて P 139



著者と出会う。言葉と出会う。

春も、読書にはいい季節。

友人と「お母さんの読書会」を開催している。「本を通して自分を見つめる時間をつくるために」という私たちの想いがある。

子育ては休みなし。365日流れていく、流れていってしまう。だから、どこかで立ち止まって見つめ直すという時間が大切。むしろ、立ち止まって、自分の子育てを見つめ直す必要がある、ことに救われることがあるから。

自分の内側を見つめる時に必要なのは「ことば」
「ことば」というのは、誰かが話す言葉、自分が話す言葉、これももちろん大事なのですが、もっと言うなら「本に書かれている言葉」を読むことも必要です。本に触れること。


著者と出会う。言葉に出会う。
わたしのこころが動く。
わたしの感情が動き出す。
自分の気持ちを動かす言葉に出会うために
本を読む。


ひとは一人では成長できない。

読んで感じたこと、気づいたことを
自分のことばで話すって大事。

「ひとは一人では成長できないね」と彼女が言う。本当にそうだねと、私も静かにうなずく。

さまざまな情報から目にする言葉、会話で耳にする言葉。それだけではなく、本の書かれている言葉。本からでしか得られない言葉。そういうものもある。「本」だからこそ、自分の心に入ってくる「ことば」がある。

本を読むとは、ある意味「孤独な時間」けれでも、孤独だからといって世界が小さく狭いわけではないりむしろ、いえ、広いのです。自分のなかにある広がりを感じることができるのも、本なのかもしれません。

本は、読み手の心を、感情を、動かす力がある。
ことばと出会うことを、わたしはずっと続けたいと思う。



今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。東京の桜も散り、新緑の美しい季節がやってきました。
頬にあたる風が心地よく、いつまでも、この風を感じていたくなるほど。
今週も素晴らしい一週間でありますように。



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