【短編小説】たった一つのお願い
「さあ、お主の願いを一つだけかなえてあげよう。」
目の前の「神」が言い出した。
「一つだけ、ですか・・・。なんか月いくら払えば願いが叶い放題とか、サブスクリプションはやっていないんですか?」
僕は聞いてみた。
「馬鹿もん。そんなサービス、お主みたいな卑小な人間にできるわけないだろう。願いが叶い放題なんてやってしまったら、いずれ世界中のすべてを手に入れるまでお主は『願う』ことをやめないだろう。お前さんたちはすぐそうやって、やれ『あれが欲しい』だの、『イケメンになりたい』