眞琴

悲しみは乗り越えない、共に生きていく。

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最近の記事

文学フリマ東京39にむけて①失敗と教訓

こんにちは、こんばんは、ご無沙汰しております。 現在、文学フリマ東京39にむけて本(ZINE)の製作中です。 原稿はおおむね完成し、試し刷りのために入稿を終えたところです。 いまわかっている失敗や無駄な手間について記録し、教訓をここで共有したいと思います。 ■失敗 表紙をページ数にカウントし忘れてオーダーし、内容を削らなければならなくなったこと。また、表紙のページ数を2ページと思ってしまったこと。 ■教訓 印刷枚数は本文のページ数ではない。 表紙は4ページ分(表紙・裏表紙・

    • 過去ツイートあれこれ(2021~2023)

      こんにちは。 過去ツイート放流のつづき、2021~2023年です。 眞琴@読書とか @book_cafe_maco 2021年1月9日 自称「ずっとにわか読書ファン」こと私も同じ思い。 「読書垢だけどあんまり読了ツイートあげてなくてすみません」 「読書垢だけど日常ツイ多くてすいません」 なんて思わなくていいと思う。 あと、積読は増えるものだから気にしなくてよい。 ※2024年5月補足 相互さんのツイートへの引用リツイートです。 眞琴@読書とか @book

      • 過去ツイートあれこれ(2019~2020)

        過去のツイートのアーカイブを取り寄せたので、いくつかをここに放流します。多くの方にとってフォロー以前のツイートがほとんどだと思いますが、よかったら読んでみてください。 なお、当時のアカウント名は「眞琴@読書垢」です。ゆうて垢って汚れだよなぁ……って思って2023年にいまのアカウント名に変えました。「あ」を「と」にしただけのインスタント変身ですが、割と気に入っています。 では。 眞琴@読書とか @book_cafe_maco 2019年2月4日 四月物語 明日春がきた

        • 連作短編「閉じ込めた悲しみの、透明な匂い」

          諦念な暮らし 1 「好きなドーナツはなんですか?」 淡いピンク色をした入力欄に、私はそう打ち込んだ。風俗情報サイト「ハピハピタウン」の「お気に入りチャット」はその名の通り、お気に入りや気になっている風俗嬢と直接やりとりすることができるチャット欄だ。 四十近くにもなれば自然と甘いお菓子よりも質素な和食なんかを好むようになると思っていたが、どうやらそうでもないらしい。 子供のころから変わらず甘いものはおいしいし、複雑な味のものは味が定まっていないような気がしてすすんで食べ

        文学フリマ東京39にむけて①失敗と教訓

          短編小説「開拓」

          開拓 眞琴こと  ゲームハード、プレイステーション3。通称PS3(ピーエススリー)は急遽生産が再開され、思わぬ形で現役電子機器へと復帰することとなった。もっとも、それはゲーム機としてではない。時間観測および干渉の機器としてだった。これは、PS3を使って過去の時代に干渉できることが発見されてから一世紀近くが経った時代のおはなし。 ひとりの骨董好きなエンジニアによる偶然見つけられた「PS3の中核を担うCPU(中央演算処理装置)のCELL/BE(セルビーイー

          短編小説「開拓」

          読書会に縁がない

          ほぼほぼ読書会というものに参加したことがない私ですが、応援している作家さんがゲストとして呼ばれる読書会が開かれるとこのことで、これは絶対参加しようと決めていました。 はじめて参加するリアルの読書会!わくわく! 今月下旬はトークイベントとサイン会にも参加する!どきどき! 一応お話ししておきますと、リアルの読書会はなんとなく避けていました。 ほら、こんなアイコンでTwitterやってると、実物とのギャップがあるから(ひとことで言ってしまうと)恥ずかしくて。 それから、作品につい

          読書会に縁がない

          短編小説「躱す」

          躱す                               眞琴こと モブキャラクターとは、漫画、アニメ、映画、コンピュータゲームなどに登場する、個々の名前が明かされない群衆(主要キャラクター以外の“その他大勢”)のこと。(Wikipediaより) 1 この物語の主人公は皆口翔也である。 ヒロインは廣井桃香で、皆口のライバルとなる人物は門倉武流である。 ――十月のある日のホームルーム。二年A組に転校してきた皆口翔也は自己紹介をし、席に着いた。

          短編小説「躱す」

          鉄人ですか、そうですか

          小説を書いています。 「小説を書いています」ってちょっとまだ恥ずかしい。 まだ短編一編書いただけじゃん。 自信を持って言える人が少しうらやましい。 先日アップした短編、読んでくださった方、ありがとうございます。 この場を借りて御礼申し上げます。 まじでうれしいです。 丁寧に感想までくださった方、読書アカウントの形をした神でしょうか。 ほんとうにありがとうございます。 はじめての小説を書き終えたタイミングで読み始めたのが『東京都同情塔』だったから、あたりまえ体操ながらものす

          鉄人ですか、そうですか

          短編小説『諦念な暮らし』

          『諦念な暮らし』                眞琴こと 1 「好きなドーナツはなんですか?」 淡いピンク色をした入力欄に、私はそう打ち込んだ。風俗情報サイト「ハピハピタウン」の「お気に入りチャット」はその名の通り、お気に入りや気になっている風俗嬢と直接やりとりすることができるチャット欄だ。  四十近くにもなれば自然と甘いお菓子よりも質素な和食なんかを好むようになると思っていたが、どうやらそうでもないらしい。子供のころから変わらず甘いものはおいしいし、複雑な味のもの

          短編小説『諦念な暮らし』

          すべて真夜中のごみたち

          小学生の頃、捨ててしまうものから作品をつくるのが好きだった。 ごみから生まれたブルドーザー型基地、ごみから生まれたオブジェ「夏」。 いまも思い出として残っているが、モノとしての末路は結局ごみになってしまったはずである。 自由帳に描いた漫画や迷路も、陶芸体験でつくった鱗が鉛筆のかたちになっている魚のオブジェも、ぜんぶ捨てられてしまったはずである。 結局私はごみになるものしか生みだせないのではないか。 思考は飛躍して、果てはすべての芸術品も捉えようによってはごみなのではないか。

          すべて真夜中のごみたち

          おじいちゃんんとおばあちゃんの渦

          このところ、腰が痛い。 運動はおろか散歩すら碌にしていないからだろうか。 今日は背中を寝違えたのか背中もキリキリ痛む。 自転車屋時代に使っていたコルセットを引っ張り出してきて胴に巻く。 自転車屋時代は「頭痛・胃痛・腰痛」が社内三大職業病のように多くの社員に蔓延していた。本当に不健康な労働環境だったと思う。よく14年もやってたな。 ロキソニン、太田漢方胃腸薬Ⅱ、コルセットがともだち。 すごく寄り添ってくれてた。いまでも感謝。 ちなみに、レッドブル、モンスターエナジー、ZONE

          おじいちゃんんとおばあちゃんの渦

          なるべくやさしいもので満たしていきたい

          10歳の頃からは、なんとなく4階のベランダから飛び降りて消えたいと思っていた。 いまは消えたい欲求はほとんどないけれど、そのイメージだけは鮮明に残っている。そんな風に思うようになったきっかけはよく覚えていない。 なんとかやってこれたのは、そのときそのときで拠りどころになる人が家の外にいてくれたから。 学校の友達、部活の仲間、仕事の先輩、恋人……いまは疎遠になってしまった人も多いが、たくさんの感謝を。かつてはたらいた失礼の数々を詫びたいが、長くなるのでそれはまたいつかの機会

          なるべくやさしいもので満たしていきたい

          やってみたいことのアイデア

          沼にはまっている人をさらに沈めること(1を2)ではなく、いま沼にいない人を沼につれてくること(0を1)をやりたい。 読書人口を増やしたい。すそ野をひろげたい。 それは自分がこれからも面白い本を読みたいからでもある。 本が売れなければ本はつくられない。 でも、世にあふれるエンターテイメントがどれも「私を見て!」と人の可処分時間を取り合っている時代。もう「この本面白いよ」っておすすめするくらいじゃ、なかなか新規読者にはなってくれないと思う。 以下、つらつらとアイデアを列挙して

          やってみたいことのアイデア

          しゃべれども、書けども、どうもどうも

          こんにちは、こんばんは、おはようございます。眞琴です。 最近は自宅で過ごすことがほとんどなので、暇さえあればツイキャス配信をしております。本も少しだけど読んでます。 読書系のアカウントをはじめてからしばらくは年齢も家族構成も声ですら表には出さない謎の人でしたが、イベントやオフ会に参加して素の姿を見せたり、遠くにいるフォロワーさんと通話なんかもするようになって少しずつ謎を取り払ってきました。まさか音声配信までするようになるとはね……謎で固めていたころの自分が聞いたら多分信じら

          しゃべれども、書けども、どうもどうも

          「磯野、野球やろうぜ」くらいのノリで

          読書アカウントをつくって5年が経ちました。 日常のつぶやきが多いアカウントですが、そこは敢えて読書アカウントであると言いたい。読書アカウントを名乗るのに資格はいらないので。 そもそも読書アカウントに明確な定義もありませんし。 私のようなゆるいアカウントがいることで「あ、こんな感じでもいいんだ」と感じてくれる人がいたらうれしいかも。 ■さーせん、あーしあんま読んでないっす 全く読まない人からすれば私でも読書家かもしれないけど、名作も話題作も読んでないし、数も読んでいない。読む

          「磯野、野球やろうぜ」くらいのノリで

          ジムノペティ、もしくは亡き王女のためのパヴァーヌが流れる夕方

          見た目がまじめでしっかりしていそうなので、いつも何か任されがちだ。 まじめは取り柄だが、しっかりはしていない。夏休みの宿題は終わらせるけど最終日にまとめてやる。時間通りに行動することが苦手だし、しめきりの類はいつもギリギリである。貯金もほとんどない。社会人3年目、同期の中で一番早く昇進したが、5年目には降格した。 中学に入学してすぐの学級委員も、なんとなく私に決まってしまった。しかし実際はしっかり者でもなんでもないので、次の委員会決めからはどの委員にも選ばれなかった。自分の

          ジムノペティ、もしくは亡き王女のためのパヴァーヌが流れる夕方