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菩ヰ乃
2024年9月16日 02:27
言葉が無力になってしまった君の抱える悲しみの前ではこの東京の街も海の底みたいだ沈んだ船は浮かび上がれないらしい次生まれ変わったら君は星になる決して触れはしないけれどいつまでも綺麗に輝く星に私はいつまでもそれを見上げる
2024年9月7日 21:06
夜は出口のない閉鎖空間今日は9月7日土曜の夜0:00に布団に入るとして明日の日の出までは5:18その5時間だけは何としても生き残らなくてはいけない自意識を抑え込んで過去と折り合いをつけて未来の不安を叩き潰して君も今夜を生き残れたなら明日の太陽を一緒に拝もう君が今夜を生き残れないなら私も夜の闇に溶けてしまおう
2024年9月4日 08:56
喪失も欠落も誰にも言えやしない過去の秘密とか眠れない夜の孤独や後悔なんかもこれまでの人生の大事な一部です心の空洞を抱きしめて13月を生きている君の死んではいけない理由がどうか見つかりますように
2024年8月27日 23:29
約束をしました暖かくなったら海を見に行こう寒くなったら星巡りに行こうそしていつか私の生まれた街に行こう君の行きたいところ全部に行こうよ私たちは大人になってもう何処へでも行けるんだからあれからいくらか待ちましたがいつまで経っても君は来ません私はもう何処へも行けやしません
2024年8月15日 02:56
私は私の存在が忘れられる事が堪らなく恐ろしい。他人の中から自分の存在が消えてしまうことは思ってる以上につらくて苦痛を伴うものなんだ。母方の曽祖母が鬼籍に入る半年くらい前、入院しているところを家族で見舞った際に彼女はすっかり私のことを忘れ去ってしまっていた。余所者を見る目つきで私のことをひどく罵ったのを今でも鮮明に覚えている。軽くトラウマ。それもあり、晩年施設住まいになった祖母には会
2024年8月10日 01:53
古びた缶詰の蓋を開けると、魚のぶつ切りと一緒に小さな美しい人魚が入っていた。私は急いで風呂場に連れて行き、鱗に傷がつかないように慎重に身体を綺麗にしてやり、浴槽の水を海と同じ塩分濃度に調節した。しばらく様子を眺めていると人魚は少しずつ息を吹き返し始めた。その晩はずっと隣で過ごした。その頃の私といえば、立て続けに嫌なことが起こっていたものだからひどく心は疲弊していた。だから浴槽の人魚に弱
2024年8月9日 14:50
何処か遠くに行きたくなったら今ある全てを捨てて行きましょう誰もあなたを知らないし詮索もしてこない素敵な街にそこで縁側付きの古民家を借りて日がな一日空の表情を眺めて過ごすでも本当はそんなことは出来ない私たちには人間関係がある仕事がある規律がある義務があるしがらみに縛られているから私はお気に入りの風景アルバム眺めて巡る旅をしますそれでも気持ちが収まらない時は本当の本当に全
2024年8月2日 18:40
さみしい気持ちに包まれたなら涙の雨を降らせてください部屋を満たして海になったら私も近くの海に身を投げます海の底の底の底の方で身体が朽ちて砂に変わるまでこれまでの話を聞かせてください
2024年7月18日 08:11
どうしようもなく悲しいことが起きても月並みの言葉しか思い浮かばないときは私は静かに熱くて苦いコーヒーを差し出すそれを飲み干したら海にでも行こうよ喪失の色は海と同じ深い深い青色
2024年7月6日 04:07
うちの子になるかいと声を掛けてみるけど聞こえない振り何処かへ駆け出す背中を見送る夜行性の生き物1匹
2024年7月3日 04:45
僕等は中途覚醒クラブ。眠りの園から門前払い。僕等は中途覚醒クラブ。行き場なしの閉鎖空間。僕等は中途覚醒クラブ。ひとりで過ごすには長過ぎる時間の中で。僕等は中途覚醒クラブ。夜明けのあかりが目に沁みる。あゝ僕等は中途覚醒クラブ。夜の、夜の向こうへ連れて行って。
2024年7月1日 23:31
東京での生活と地元での生活両方居心地が良くて、両方どこか具合が悪い。一体自分はどこの人間なんだろうと悩みたくなる。恐らく人間の居場所はその時々で変わるのだろう。仕事に出れば職場の人間、うちに帰れば家の人間、遊びに出ればそこのお客さま等、ひとの属性は不定形のものなんだと理屈を捏ねて自分を納得させようとする。が、私が言いたいのはそういうことではない。心の奥底にあるものの居場所のこ