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自信の心理学【Smart Stay SHIZUKU 品川大井町@大井町駅】(2/2)

 大井町駅に到着したのは13時ごろ。天気は快晴だ。今では何にも縛られることなく平日の昼間にふらっとサウナに行くことができるようになったけれど、この生活もいつまで続けられるのかわからないし、そもそも今の生活は当たり前のようで当たり前ではないのかもしれない。

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 この平穏な日々を過ごすことができている、その日常が幸せそのものであることを忘れてはならない。僕はそう自分に言い聞かせて目的地へと歩き始めると、3分ほどで今回目指していた建物を視界に捉えた。

「ほぉ〜、やっぱり新築というだけあってきれいだな!」

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 そう、今回訪れたのは「Smart Stay SHIZUKU 品川大井町」である。以前に上野のSHIZUKUには伺ったことがあったが、このたび大井町店が2021年4月21日に大浴場・サウナのみ先行オープンをされた情報を聞きつけ、さっそく足を運んだのであった。

 入り口に近づいてみると、4人以上での団体利用が制限されていたり、マスクの着用を促していたりと感染対策に力を入れていることがわかった。
 僕自身も稀に2〜3人でサウナに行くことがあるし、グループ利用客の存在自体を否定するつもりはない。ただ、基本的には黙々とじっくりサウナを利用したい僕としては、感染対策のためにグループ利用に制限をかけてくださるのは結果的に居心地の良さにも繋がることになるため、この時点で店舗側の姿勢に感心していた。

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 中に入ると、1階はエントランスフロアになっていて下駄箱がずらりと並んでいた。今回もありがたく「037(サウナ)」に靴を預けて、受付がある2階へとエレベーターで移動した。

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 館内の案内板を見ると、フロントとラウンジは2階、そして浴場は3階にあるようだ。エレベーターで2階に移動してフロントで「サウナ60分利用」の旨を伝えると、ICタグ付きのロッカーキーを手渡され、僕はすぐそばにあった精算機で700円(※キャンペーン価格)の支払いを済ませた。

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 フロントのさらに奥には広々としたラウンジスペースがあり、ここではゆっくりくつろぎながら雑誌や3,000冊以上の漫画を楽しむことができるだけではなく、食事のオーダーも可能となっている。コンセントもあるので、ちょっとしたコワーキングスペースとして利用できる点も魅力だろう。

 特殊な形状をしたふかふかなリクライニングチェアが目に留まったので腰をかけてみたけれど、包まれるような安心感を覚えて時間を忘れてリラックスしてしまいそうになったが、僕には60分の時間制限があるのでラウンジの調査もそこそこに3階に移動した。

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 先ほど受け取ったICタグを男湯の浴場へと続くドア付近のスキャナーにかざして中に入ると、明るくて真新しい脱衣所にたどり着いた。2階のフロントもそうだったが、やはりオープン直後ということもあってか館内は全体的に清潔感がある。
 ロッカーを開けるとあらかじめタオルセットが用意されていたので、僕は準備を済ませて、いよいよ浴場へと足を踏み入れた。

「シンプルで良いじゃないですか!」

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(SHIZUKU公式サイト: https://shizuku-hotel.jp/shinagawa-oimachi/

 浴場は比較的コンパクトは造りになっていて、浴槽はお風呂と水風呂がひとつずつあるのみ。黒を基調としたデザインで、余計な音はなにもせず、現実世界と隔離された非日常感を味わうことができそうだ。この時間帯は狙い通り空いていて、先客は1人のみ。それに対して ”ととのい椅子” は4脚あり、ゆったりくつろげることが約束された。

 僕はまず身を清めてお風呂で体を温めてから、さっそくサウナ室へと向かうと、そのドアの前にはサウナマットのビート板と消毒用のアルコールスプレーが設置されていた。そういえば、上野店に伺った時にもこれがあった。
 サウナ室の前にサウナマットが用意されている店舗は少なくないものの、消毒スプレーまで用意してくれているのはSHIZUKUならではのホスピタリティかもしれない。こういうところに店舗の哲学が反映されているのではないかと思う。
 そんなことを考えながら、僕はゆっくりとドアを開けて、サウナ室の中に入っていった。

「やはりSHIZUKUは裏切らない……!」

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(楽天トラベル: https://travel.rakuten.co.jp/HOTEL/182079/gallery.html )

 サウナ室の中は写真で見るよりもかなり薄暗く、やはり余計な音は一切していない落ち着いた空間が広がっていた。温度は96度と十分に熱く、2段構成で物理的には最大で10人ほどが座れそうではあるが、感染対策のために6人までの入室制限がかかっている。とはいえ、いずれにせよ僕の他にお客さんは一人しかいないので、ゆとりを持って贅沢に使わせてもらうことにした。
 僕は空いている上段に腰をかけて、ぼーっとサウナストーブのほうを眺めていると、あることに気付いた。ストーブの天井部分に、明らかにオートロウリュの装置と思われる物体が設置されていたのだ。すると、それから3分ほど経過したタイミングで、その装置から優しいシャワーが降り注いだ。

「ジャーーー……」

 熱せられたサウナストーンからは熱蒸気が発生し、それと同時に体感温度は急激に高まった。呼吸は少し苦しくなり、心臓の鼓動は激しくなる。
 しかし、我慢できないほどのつらさではなく、どこか ”痛気持ちいい” ような快感が得られたのであった。ここにもSHIZUKUの思想が現れているのだろうか。

 それからさらに5分ほど蒸されたところで、僕の身体は限界を迎えようとしていたため、一度休憩をすることにした。ゆっくりと立ち上がり、サウナ室を出てすぐ隣にある水風呂に、汗を流してから肩まで沈み込んでみる。

「うおおおぉぉぉおおお!!! 最高!!」

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(公式サイト: https://shizuku-hotel.jp/shinagawa-oimachi/spa.html )

 温度は13℃とキンキンに冷たく、バイブラがなくとも僕の火照った身体は急激に鎮められていった。30秒も経つと呼吸のペースも心臓の鼓動も徐々に落ち着きを取り戻し、それに同調するかのように僕の意識は少しずつぼーっとしてきてしまった。

「そろそろ出よう……」

 僕は水風呂から立ち上がり、壁際にある ”ととのい椅子” に腰をかけ、大きく深呼吸をしてまぶたを閉じると、一時的に頭の中が空っぽになっていき、それから自然と今朝考えていたことを思い出したのだった。

ーー僕はサウナのことを何もわかっていなかったけど、何もわからなくたっていいのかもしれない。きっと、わかろうとしていたこと自体が間違っていたんだ。誰かと比べなくたっていい。ただ自分自身の刹那的な悦楽を求めてサウナと向き合うことができれば、それでいいじゃないか。

 僕は再び大きく深呼吸をして、ゆっくりとまぶたを開けた。
 興奮状態と鎮静状態を同時に体感することで得られる非日常的な恍惚感は、サウナでしか味わうことのできない特有の感覚だろう。このトリップ体験は唯一無二であり、本能的に今この瞬間に全意識を集中せざるを得なくなるほど貴重で尊い時間なのだ。

「最高だ……」

 僕はそのあとにもう1セットをいただいた。サウナ室の中にある12分計を眺めながら蒸されているとオートロウリュが再び作動したが、どうやら先ほど作動してからちょうど15分が経過したようだった。

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 言わずもがな、僕はその後に ”ととのい椅子” で再び昇天することになり、2セットをいただいたところでSHIZUKUを後にした。
 人間の心理は奥が深い。僕は今日の気付きを大切にしながら、自信を持って明日からもサウナと向き合い続けることを誓った。

(written by ナオト:@bocci_naoto)

YouTube「ボッチトーキョー」
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①僕たちは自費でサウナに伺います ②それでお店の売上が増えます ③noteを通して心を込めてお店を紹介します ④noteを読んだ方がお店に足を運ぶようになります ⑤お店はもっと経済的に潤うようになります ⑥お店のサービスが充実します ⑦お客さんがもっと快適にサウナに通えます