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映画「いのちの停車場」を観て

10月15日、「いのちの停車場」という映画をnetflixで観た。2021年の日本映画で、成島 出監督の作品だ。

キャストは、白石咲和子役の吉永小百合、野呂聖二役の松坂桃李仙川徹西田敏行星野麻世役の広瀬すずなどである。

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あらすじは、
東京の救命救急センターで働いていた、医師・白石咲和子は、ある事件の責任をとって退職し、実家の金沢に帰郷する。これまでひたむきに仕事に取り組んできた咲和子にとっては人生の分岐点。久々に再会した父と暮らし、触れあいながら「まほろば診療所」で在宅医として再出発をする。「まほろば」で出会った院長の仙川徹はいつも陽気な人柄で患者たちから慕われており、訪問看護師の星野麻世は、亡くなった姉の子を育てながら、自分を救ってくれた仙川の元下で働いている。ふたりは、近隣に住むたった5名の患者を中心に、患者の生き方を尊重する治療を行っており、これまで「命を救う」現場で戦ってきた咲和子は考え方の違いに困惑する。そこへ東京から咲和子を追いかけてきた医大卒業生の野呂聖二も加わり「まほろば」のメンバーに。野呂は医師になるか悩んでおり、そして麻世もまた、あるトラウマに苦しんでいた。
様々な事情から在宅医療を選択し、治療が困難な患者たちと出会っていく中で、咲和子は「まほろば」の一員として、その人らしい生き方を、患者やその家族とともに考えるようになってゆく。野呂や麻世も「まほろば」を通じて自分の夢や希望を見つけ、歩みはじめた。
生きる力を照らし出す「まほろば」で自分の居場所を見つけた咲和子。その時、父が病に倒れ・・・。父はどうすることもできない痛みに苦しみ、あることを咲和子に頼もうとしていた。
といった内容。

で、観終わっての感想。

様々なことを、考えさせられる映画だった

抗がん剤治療、新薬治療(治験)、安楽死、在宅医療・・・。
この映画の中には、様々なことが詰まっていた。
救急救命医の主人公が、病院で責任を取って退職するところから、
物語は始まる。

在宅医療の患者を通して、生と死というものを見せつけられる。
そして、患者の気持ちと、医療とがうまく合致する事もあれば、
しないこともある。

生きるとは、何なのだろう。
死ぬとは、何なのだろう。

そんなことを、考えながら観ることができた。

新薬が開発され、寿命が伸びると、日本は飢え死にする。

映画のちょっとした1シーン。
「新薬が開発され、寿命が伸びると、日本は飢え死にする。」
といったような、本音が出てくる場面がある。

見逃しがちな場面であるが、
実はこれは、すごいシーンだと感じるのである。

もしこれが、
誰も言わない、誰も言えない、
本当の医療であれば、
一人ひとりが、本当に考えて、行動するべきなのではないか。
そのように、感じた、重要なシーンだと思う。

この映画が伝えたかったことは、実に奥が深い。

ボクの、あくまでも個人的な意見だが、
この映画が伝えたかったことは、本当に奥が深いということ。
象徴的なシーンは、小池栄子さんが演じていていた舞妓さん役。
確か、肺がんを患っている役だ。

彼女は、抗がん剤治療を避け、在宅医療を受けている。
一見、死期を早めるのではないか、と思いがちだが、
タバコを吸ったり、実に生き生きと、生きている。

最後の方で、神社への参拝の階段を上るシーンがある。

これを見た時に、この映画が伝えたい事が、
よくわかった気がしたのだ。

やっぱり、家族だよね

主人公たちの、いきつけのモンゴル料理店。

そのなかで、マスターが、
パオを似せた肉まんのようなものを、料理に出す。

そこで、やっぱり家族なんだよね・・・
と思わせるような、セリフが飛び出す。

ボクも、まさにそのとおりだと思った。


最後に、この映画を観ることができて良かった。
よく観ると、この映画が伝えたい事が、見えてくる。
ぜひ、それを探してほしいのだ。


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