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ダンジョン飯 ワールドガイド 冒険者バイブル 完全版 【ネタバレあり読書感想文】 美しいだけでないファンタジー世界の構築を

★★★★★
Amazonでレビューしたものです

『ダンジョン飯 ワールドガイド 冒険者バイブル』完全版!
2021年に発売した『ダンジョン飯 ワールドガイド 冒険者バイブル』に
著者の描き下ろし漫画・秘蔵設定資料を追加。
漫画100ページ・イラスト100点以上を掲載。
サイズもB6サイズからA5サイズに大きくなった
迷宮攻略に必携の、超豪華キャラクターブックの完全版! 
【掲載内容】
■全キャラクターの詳細情報+キャラクターよもやま話
■全魔物を網羅したモンスター図鑑
■文化・風土がわかるコラム&著者描き下ろし漫画収録
■用語集 など


0.完結後まで入った完全版のガイド本です


2021年2月に完全でない方?をすでに購入して持っています。
今度は完全版になったのが出たと聞き、どうしようかなーと思ったのですが、、、
こっちも買っちゃいましたー

前回は10巻発売されていた時点だったので、それまでの内容でしたね。
この巻は完結後のため、完結までの情報が載っています。

登場人物紹介では物語の終了後のそれぞれについても紹介されていますし、悪魔についても紹介されています。
それから間に挟まれているおまけの漫画も完結後の内容が結構増えています。

なので、、、

アニメ派の方は要注意!
ネタバレ満載ですから!!!
というか終わってから見た方がいいと思います!!

1.目次


第一章 人物
第二章 魔物
第三章 世界
巻末特集 アートギャラリー

2.詳細な設定


驚くべきは、作者・久井先生の綿密な設定です。
すげえ、、こんなに、、、ここまで、、すげえ、、

登場人物の家族構成に家族関係、出身、考え方など、それほど出番のない人物や全く出てこない人まで細かく設定されています。
魔物についても、私はファンタジーもRPGも詳しくないのでどこまでが元々ある設定でどこからがオリジナルかわかりませんが、大きさから特性から本当に詳しい設定になっていました。
ストーリーの日付年表もついていて、、、1ヶ月半の冒険だったとは。

これだけのことを考えないと新しい世界を作ることができないのか。
これだけのことを考えるから新しい世界が作れるのか。

緻密な設定に感嘆しました。

3.生々しく傲慢な人間たち


その中でも特に、人物の設定に感心しました。

人種という差異からくる能力や寿命の違いを設定した上で、その種族間の争いや差別意識についてよく描かれていました。

寿命の長い長命種であるエルフが、短い短命種を「劣等種」と蔑んだ歴史。
また、自分の精霊の扱いが正しいと信じ、ノームとエルフの間に戦争が起こり、精霊は平等に殺した歴史。
精霊や魔力を科学技術の進歩としたら、人間の歴史そのままですね。

迷宮内の蘇生について調べるのに人間で実験をしたという点も、、え、、妊婦。。。

穏やかそうに見えるライオス兄弟も山の民には厳しかったり。

シュローの父とマイヅルの設定も、なんだか生生しかったです。

人間って怖いなあ。

4.他の多くの迷宮とかつての主たち

もう一つ興味深かったのが、この世界の世界地図でした。
世界地図が南北逆になったようなこの世界。

舞台となった島と滅びたウタヤの他にも、ダンジョンがたくさんあったそうで、ミスルンを取り込んだ中央監視塔の他にもちらほらあるらしいです。

元迷宮の主交流会って、こんなに主がいたのか、、
そして、ミスルンの言葉が悲しい。

”当然だ 悪魔ほど優しいものはない
その愛情を突然失ったのだ 欠けた穴の大きい者ほど苦しむことになる
お前と私が幸運だったのは その穴を埋めてくれる者達がいたことだ”

よかったね、ミスルン。
よかったね、マルシル。

一つの疑問に思ったのが、、、
全てのダンジョンで人の死が封じられているのでしょうか?

元々別のダンジョンでも人の死が封じられているから、今までに蘇生実験とかできたのでしょう。
しかし、シスルが死を厭ったから島のダンジョンでは呪いとして死が禁じられていたのか、他のダンジョンでも他の主が同じように死をなくすように望んだから全てのダンジョンで死が封じられるのか、そもそもダンジョンでは主がいなくてもそういうふうになるのか、風化したダンジョンでも同じなのか。。。

読んだだけで私はわからなかったので、スッキリするといいなと思いました。


著者:九井 諒子 (著)
ASIN ‏ : ‎ B0CTM99YRQ
出版社 ‏ : ‎ KADOKAWA (2024/2/15)
発売日 ‏ : ‎ 2024/2/15
言語 ‏ : ‎ 日本語
ファイルサイズ ‏ : ‎ 129968 KB

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